| アルピナは近年、ますます「BMWのニッチを埋めるブランド」としての動きを強めているようだ |
BMWとアルピナとの関係は他のライバルにはない「有益な」ものだと言える
さて、BMWはフェイスリフト(マイナーチェンジ)版X3 M/X4 Mを発表したところですが、アルピナがすかさず新型XD3とXD4とを発表。
これまでにないほど「リアルタイム」での発表であり、近年ますます近くなるBMWとアルピナとの関係性を知ることができますね。
アルピナはBMWの「穴」を埋めるブランドに
なお、アルピナはBMWとは異なる会社組織ですが、もともとBMWとの関係性が近く、しかしここ最近ではさらにその関係が親しくなっている模様。
つまりはBMWとは競合しない、そしてBMWがみずからリリースするには市場が小さすぎるというたぐいのモデルに集中しており、このXD3とXD4もまた、X3 MやM4 Mでは派手すぎたり、あまりに環境によろしくないと考える紳士にもってこいのSUVとなっています。
今回発表されたアルピナXD3とXD4のデザインは「X3 MとX4 M」ではなく、ベースモデルの新型X3とX4を下敷きにしたデザイン(下の画像は新型X3)。
これにアルピナならではフロントスカート等が付与されることになります。
なお、新型アルピナXD3とXD4に搭載されるエンジンは3リッター直6「クワッド(4つ)」ターボ。
出力は389馬力にとどまるものの(X3 Mは473馬力)トルクは山でも動かせそうな800Nmを誇り、これによって0−100km/h加速は4.6秒、最高速度は267km/h。
ちなみにX3 Mは3.9秒、250km/hというスペックですが、X3 Mのほうが最高速が低いのは「250km/hに最高速を抑えよう」というメルセデス・ベンツ、アウディとの紳士協定によるものです。
アルピナは「M」よりも大人しめ
アルピナXD3とXD4にはアダプティブダンパーが採用され、「優れた縦方向および横方向のダイナミクスを実現しているといい、これは乗り心地を重視するアルピナならではだと思われます。
加えてアルピナのでデザインはBMW「M」に比較するとマイルドで、「ブラックを効果的に使用し、コントラストを強調した」Mモデルとは異なり、ボディカラー同色部分を増やすという手法にて高級感が演出されているようですね。
こちらはBMW X4 M。
ずいぶん(VD3やXD4とは)イメージが異なっており、そのぶん客層の棲み分けが可能となっていて、「ハイパフォーマンスなSUVが欲しいが、派手な外観や、環境に悪いクルマはちょっと」というジェントルマンに受けそうなクルマ、それがアルピナXD3/XD4だと言えそうです。
こういった層は少なからず存在し、しかしマジョリティでもないため、BMWとしては参入しても「モトが取れず」、しかしアルピナにとっては小さくはないマーケットということになるのかもしれません。
ちなみにアルピナXD3とXD4のホイールサイズは標準で20インチ、オプションでは22インチまでがラインアップ(デザインはもちろん伝統のマルチスポーク)。
現時点では日本での発売や価格については公表がなく、本国ドイツだとXD3が85,900ユーロ、XD4は89,100ユーロ。
参考までに、従来型XD3は日本だと1150万円に設定されています。
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