| ネーミングはズバリ「3.0CSL」、ガソリン時代最後の記念碑となる予感 |
やはり気になるのはどの程度のパフォーマンスを発揮するのか
さて、BMWはM社の50周年記念を迎える今年に様々なニューモデルを発売していますが、ちょっと前から噂になっていたのが「M4ベースのハードコアなクルマ」。
これについては一年ほど前からウワサにのぼり、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにてBMW M社CEO、フランク・ファン・ミール氏がチラっと「3.0CSLをオマージュしたモデルが発売される」とコメントしていて一気に現実味が増していたわけですね。
そこで今回、当のフランク・ファン・ミールCEOが自身のインスタグラムにてこの「新しいMモデル」のティーザー画像を公開しており、ここでその内容を見てみましょう。
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3.0CSLオマージュの「新型Mカー」はやはり独自のデザインを採用していた
この新型Mモデルについては「専用デザインを持つ」「M4ベース」「(1971年の)30.CSLへのオマージュ」ということがほぼ明らかになっています。
そして公開されたプロトタイプを見るに、3.0CSL含む様々なMモデルがプリントされたラッピングが施されており、ある意味ではこのクルマがMモデルの集大成なのだろうということもわかります。
なお、全体的にはM3やM4のような「エッジ」「直線」を使用した近代的なデザインというより、やや丸みを強調したレトロな意匠を持つように思いますが、これは「流行に左右されず、今後長きにわたり価値を維持できるよう」考えられた結果なのかもしれません。
ちなみにですが、驚くべきことに「ジャンボキドニーグリル(ビーバートゥース)」のサイズが小さくなっていて、これもやはり「流行のデザインを避けた」からだとも考えられます(グリルの中のメッシュは非常にシンプルなデザインに留められ、ダブルルーバーではない)。
リアから見ると、ルーフスポイラー、そしてリアフェンダーの拡大、それに繋がるウイングを確認でき、M4に比較すると結構大きな変化も。
この「新しいMカー」のスペックは謎に包まれたままではありますが、パワートレーンはM4と同じ、しかし560馬力へとアップされ、トランスミッションはM4CSLとは異なって「マニュアルのみ」、そしてパーキングセンサー、電動シート、キーレスエントリーなどが省略されて軽量化が追求されるという話もあるようですね。
価格については8500万円くらい、限定台数は50台とも期間限定生産だとも言われ、ただしアメリカ市場では(ホモロゲーションの関係か)販売がなされない、とも言われます。
過去の3.0CSL、3.0CSLオマージュとは?
そして今回発表される新しいMカーと関係性が深いのが3.0CSLと3.0CSLオマージュ。
まずは3.0CSLについて、このBMW 3.0CSLは欧州ツーリングカー選手権参加のためのホモロゲーション取得モデルとして1971年に登場したのち1,265台が生産されており、CSLとは「Coupe、Sport、Lightweight」をあらわしています。
ボンネットや左右のドアをアルミへと変更したほか、ルーフやノーズ部分のパネルの厚みを削ったり、サイドウインドウをアクリル製に、そして前後ウインドウは薄肉化するなどの手法を取り、車体重量を1,365キロから1,165キロへと削ったスパルタンなモデルでもありますね。
外観上だと大きなフロントバンパー、整流のためのフェンダー上のフィン、ルーフスポイラー、大きなリアウイングなどが特徴となっています(画像は”バットモービル”と呼ばれたシリーズ2)。
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そしてこちらは2014年に発表された、オリジナルの3.0CSLの現代版「3.0CSLオマージュ」。
純粋なコンセプトカーであり市販には至ってないものの、非常に高い評価を得たモデルであり、フェンダー上のフィンやルーフスポイラー、リアウイングが”近代的な方法で”採用されているようですね。
なお、今回公開されたティーザー画像とこの3.0CSLオマージュとの共通点は多く、キドニーグリルとバンパーのロワーパートは両者で「かなり近い」デザインを持つもよう。
フェンダー上のフィンもおそらくは再現されると考えてよく(ボンネットとフェンダーとの境界に段差がある)、リアフェンダーそしてリアウイングにも共通性が感じられます。
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参照:franciscusvanmeel