| 恐るべし中国。これが許されるとは |
中国では2017年に約47万台のEVを販売していますが、中国政府はこの販売台数につき、2020年には200万台へと増加させたい見込み。
そのためメーカー、消費者ともにEVを作ったり購入したりする際の「特典」が大きくなっていますが、そこで出てくるのが「新興EVメーカー」。
特に中国には「LSEV(ロースピードEV)」と言われるカテゴリがあり、ここは比較的参入障壁が低いために電動バイクメーカーなどが次々と参入している状態に。
レンジローバーのコピーもある
そんな中、山東豊徳(山东丰徳)がメルセデス・ベンツGLE、レンジローバーを縮小コピーしたクルマを発表してぼくらを驚かせるという案件が発生。
一番上の画像を見てもわかるとおり、ヘッドライト内部構造やグリル、ホイールデザインまで含めてのコピーで、まさに悪魔の所業ともいえるもの(しかもベンツGLEと並べている)。
なお「AMGっぽい」バージョンもあるようで、ボンネットにパワーバルジがあるものや、フロントグリルがAMGっぽいモデルも見られ、まさに驚くべきコピー度合い。※しかもフロントロワーグリルには中国っぽいLED電飾がある
こちらはレンジローバー・イヴォークのコピー。
メルセデス・ベンツGLEのコピーと車体は共通だと思われ、5ドア構造を持ち、定員は4名。
最高速度は時速50キロ(LSEVとしては普通)、価格は44万円ほど、と報じられています。
最近ようやく中国の自動車メーカーがパクらなくなってきたなと油断していたらこの状況であり、本当に中国は恐ろしい国ですね。
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中国からBMWイセッタ(BMW600)のパクリEV登場。画像からして明らかに元ネタを意識
中国の自動車メーカーがBMWイセッタをパクった車「EG6330K」を発売する模様。
ただしこれは4ドアなので「イセッタのコピー」とは言い切れないものの、画像では「1955」(イセッタは1955年発売)、壁の向こうには欧州っぽい街並み、空には飛行機(BMWは航空機のエンジンも作っていた)とBMWを意識しているのは火を見るよりも明らか。
これを発売するメーカー、「Eagle」のサイトはこちら
なおイセッタはBMWがイタリアのイソ社からライセンス供与を受けて生産した車で、16万台が製造される大ヒットに。
ドアはフロント(冷蔵庫みたいにガバっと開く)にあって二名乗車という特殊な車で、250ccのバイク用エンジンを積んだモデルから600ccエンジンを搭載したBMW600までが存在。
↓こちらがBMWイセッタ
↓こちらはBMW600。EG6330Kはこちらをパクった模様
なおイーグルEG6330KはピュアEVで、かつ「LSEV=low-speed electric vehicle」に該当する車。
よって出力は5.3馬力と小さく、最高速度は時速60キロ(一回の充電あたり走行距離は120キロ)。
中国にイセッタが正規輸入されていたとは思えず、よって人々がイセッタを知っているとは考えられない状態。
最初にEG6330Kを見て、その後にBMWはイセッタを見たとしたら、BMWのほうがEG6330Kをパクったと思われかねない状況でもありますね。
今度は映画「カーズ」をパクった中国映画が敗訴。ディズニーへ2500万円の支払いを命じられる
ディズニーが「カーズ」のキャラクターをパクった中国映画(上の画像)に対して勝訴。
これは中国の映画「オートボット(この時点でなんかヤバい)」に「カーズ」のキャラクター(ライトニング・マックィーン)に酷似するキャラクターが登場していることに対してディズニーが訴えを起こしていたもの。
これによって「オートボット」の製作や配給会社は2500万円相当の支払いを命じられていますが、この監督は「カーズなんかいう映画は見たことがない(どこかで見たセリフ)」と主張し自分は無罪で、続編も検討中と述べている模様。
先日も同じく中国にて、勝手にBMWの名称(ただし中国語に翻訳)やエンブレムに類似したマークを用いて商売していた男がBMWに敗訴して5000万円を支払うよう命じられていますが、中国の知財に関する法廷の判断も徐々に変わってきているのかもしれませんね(以前は必ず中国側が勝っていた)。