| 中国では高級ミニバン市場が加速中? |
さて、現在中国にて北京モーターショーが絶賛開催中となっていますが、メルセデス・ベンツが現地生産の「高級版」VクラスLを発表して話題に。※「L」は通常だとロングを意味するように思えるが、今回は「ラグジュアリー」かも
これは現在中国で富豪に大人気と言われるレクサスのミニバン「LM」への対抗だと思われ、中国におけるメルセデス・ベンツと現地企業との合弁会社、Fujian Benz Automotive Co., Ltd (FBAC)にて製造と架装が行われている、とのこと。
なお、公開されたオフィシャルフォトは上海の「テレビ塔(上海タワー)」をバックにしたものですが、おそらく北京には「それとわかる」ランドマークがなく、よってこの上海テレビ塔をバックに画像を合成したのかも(上海テレビ塔は日本=東京タワー、メキシコ=キリスト像、アメリカ=自由の女神のようなアイコンだと思われる)。
中国仕様の高級メルセデス・ベンツVクラスはこうなっている
この中国向けVクラスについて、外装色やホイールが一新され、トランスミッションが9Gトロニックに、そしてサスペンションが「エアサス」に。
そのほかアクティブブレーキアシストやハイビームアシストも装備され、上質な乗り心地そして快適性が大きく向上しているようですね。
ただしその最大の特徴は「内装」にあり、2列目には、ヒーターはもちろんのことベンチレーション、マッサージ、フットレスト等を装備する豪華なシートが装着されることに。
スマートフォンホルダー、USBポート、カップホルダーも用意され、完全にくつろぎモードな空間です。
アンビエントライトも内蔵されており、後席に乗る人のことを考慮して前席シートバックにもイルミネーション付き。
内装テーマは「パイロット」「エクスクルーシブ」「ラグジュアリー」の三つがあり、最新のインフォテイメントシステム(MBUX)も装着され、これは10.25インチのタッチ式ディスプレイにて操作を行うことに。
なお、アンドロイドオート、アップルカープレイに加え、「百度カーライフ」という表示が見えるのは中国ならでは。
中国ではGoogleが使用できませんが、その代わりとなるのが「百度」であり、その「自動車版」ということなのでしょうね。
さらにはWcChat、QQミュージックといった「中国ならでは」のサービスも満載となっているようです。
ただ、レクサスLMでの売れ筋は「運転席と後部座席との隔壁があるタイプ」であり、これはいわゆる”愛人需要”だと言われていて、しかしこのメルセデス・ベンツVクラスLには隔壁がなく、よって、そこが販売に際しての障壁となるかもしれませんね。
メルセデス・ベンツにはこんな「高級バン」もある
そしてメルセデスの高級バンで忘れてはいけないのが「スプリンター」。
もともとは商用バンではあるものの、サードパーティーがビジネスエリートやエグゼクティブ、セレブ向けに内装を高級仕様へカスタムする例が多く、意外な人気となっているようです。
今回紹介する1台は防弾車両などの架装を行う「AddArmour」によってカスタムされた車両であり、高級のみならず「安全」という要素もプラスされています。
なお、その安全には「防御」のほか「攻撃」も含まれ、煙幕や催涙スプレー、ソニックキャノンまでも備える、とのこと。
さらには「触ると電流でビリっとくる」エレクトリックショックドアも用意されており、エスケープハッチ、銃をこっそり忍ばせ、オーナーにしか分からないようにする隠し場所などの設置も可能だとされています。
AddArmourでは、このスプリンターを顧客の求めに応じて自由にカスタムするそうで、豪華仕様のほか、キッチンやベッドを備える「キャンプ仕様」の受注も受けており、「エンターテイメント仕様」にもコンバートできる模様。
とにかく広いという感じですが、それもそのはずで、スプリンターはロング版だと全長約7メートル、全幅と全高は2メートル超。
よってこういった広大な空間が実現可能ということになります。