| メルセデス・ベンツにとって「Cクラスだけは」絶対に外すことができない |
さて、メルセデス・ベンツが待望のフルモデルチェンジ版「新型Cクラス」を発表。
Cクラスは1982年の登場以来1000万台以上を売り上げており、メルセデス・ベンツにとって最も重要なモデルのうちの一つです。
その外観や機能はすでに発表済みの「Sクラス」にも通じるものですが、新型Cクラスの大きな特徴のひとつは「はじめて、すべてのラインアップが電動化+4気筒エンジンとなったこと」。
新型メルセデス・ベンツSクラスはこう変わった
メルセデス・ベンツはここしばらくの間、デザイン的言語として「官能的純粋」を用いており、それを表現する手法のひとつが「極限まで段差やエッジを減らす」。
よってメルセデス・ベンツの最新モデルはいずれもこのデザイン的手法に従った外観を持っており、もちろん新型Cクラスも例外ではありません。
ただ、先代Cクラスにおいても、フェイスリフトバージョン(後期型)では「官能的純粋」がすでに取り入れられており、同じくフェイスリフト版Eクラス、フルモデルチェンジ版Sクラスも同様のデザイン的傾向を持つため、さほど(新型メルセデス・ベンツCクラスに対して)新鮮味が感じられないのもまた事実。
ブランディング上やむを得ない部分も
もちろんこれはメルセデス・ベンツとしての統一性を強めるという意向を持つため「意図的に」各モデルのデザインを寄せている結果ということになりますが、これによってブランド全体としてのプレゼンスが高まる一方、各々のモデルの個性が薄くなるという弊害があるのかもしれません。
ただしそのディティールはどんどん進化を続けており、フロントグリル内のメッシュには「ベンツマーク」。
テールランプは横長の二分割。
ブロック状の発行グラフィックを持っています。
新型メルセデス・ベンツCクラスのボディサイズは全長4,680ミリ、全幅1,860ミリ、全高1,440ミリで、全長は6.35センチ長く、全幅は1センチ広く、逆に全高は1センチ低く。
要は広く長く、しかし低くなったということですね、
新型メルセデス・ベンツCクラスには「ステーションワゴンも」
そして今回、セダンと同時に発表されたのが「ステーションワゴン」。
リアエンドの「丸さ」はある意味でセダンよりも印象的だと思います。
新型Cクラスのクラスのパワートレーンはこうなっている
なお、新型Cクラスのメインとなるパワートレーンは、Eクラスにも積まれる4気筒ツインスクロールターボ(M254)+48Vマイルドハイブリッド(ISG)。
ターボチャージャーは新設計され、メルセデスAMG F1チームから直接フィードバックを受けた構造を持つとされ、ターボラグがより小さく、ドライビングにフォーカスした仕様を持つとアナウンスされています。
これに組み合わせられるトランスミッションは9速AT(9G-Tronic)ですが、従来型に比較すると小型化され、重量も30%軽量化されている、とのこと。
なお、駆動方式はFRもしくは4WD(4MATIC)。
出力は255HP/259PS、0-60マイル加速は5.9秒、最高速は208km/hに制限されています。
新型メルセデス・ベンツCクラスのインテリアはこう変わった
外観に比較するとその変更度合いが大きいのが新型メルセデス・ベンツCクラスのインテリア。
新型Sクラスに近い構成を持ち、センターには11.9インチサイズのディスプレイがセットされています。
ただしSクラスと異なるのは、「ドライバーに向けて”6度”傾けられていることで、これはCクラスがドライバーズカーである、ということを意味しているのでしょうね。
運転席側のメーターはおなじみ12.3インチの高解像度ディスプレイ。
もちろん新型Cクラスには最新のMBUXが搭載され、音声やタッチスクリーンによる車両の設定や各種操作が可能。
そのために物理スイッチそしてコントローラーが極端に減らされています。
エアコン吹出口もおなじみの「ジェット機のバーナー」にインスパイアされたデザインを継続採用。
シートのデザインは大きく変更され、軽さやスポーティーさを感じることがデザインに。
時代にマッチした意匠だとも考えることができ、これからのメルセデス・ベンツにおけるスタンダードとなってゆくのかもしれません。
現時点で新型メルセデス・ベンツCクラスの納車時期、価格については発表がないものの、追ってなんらかのアナウンスがなされるものと思われます。