
| 「ランボドア」に潜む落とし穴?レヴエルトに予期せぬ不具合発覚 |
「上に開く」シザースドアはランボルギーニの象徴でもあるが
ランボルギーニの象徴的存在でもあるシザースドア(通称:ランボドア)。
このドアを見ただけで「スーパーカー!」と感じる人も多いはずですが、今回はその憧れのドアにまつわるちょっと気になるニュースが報じられており、これによると同社はレヴエルトに搭載されるシザードアに突然落下する恐れがあるとして、世界でわずか27台ではるもののリコールを発表したとのこと。
ガススプリングのピンが緩む?重いドアが突然降ってくるリスク
問題の箇所は、ドアを支える「ガススプリング」と、それを固定する球状のピンだとされ、工場での後検査でによって1台のスプリングが外れていることが発覚し、さらにディーラーでの納車前チェックでも同様のケースが発見されたと報じられています。
調査の結果、組み立て時にトルク管理が不十分である可能性が判明し、ピンが緩むことでガススプリングが外れ、ドアが突然落ちてくる可能性があると判断されており、ランボルギーニは「事故や負傷の報告はない」としていますが、安全を最優先に考えたリコールを決定したのだそう。
シザースドアが落ちたらどうなる?
ランボルギーニ・レヴエルトのドアはカーボン製とはいえ相当な重量があり、もしガススプリングが外れた状態でドアを開ければ、その全重量を自分で持ち上げなければならないという事態に。
さらに開いた状態でピンが外れた場合、ドアが勢いよく閉じてしまうことも想定され、怪我や緊急脱出の妨げとなるリスクも存在します。
シザードアの歴史:LP500プロトから始まった伝統
このシザードアの起源は1971年のカウンタックLP500プロトタイプ。
デザインを手がけたマルチェロ・ガンディーニが、ウェッジ形状との相性や視認性を考慮し開発したとされ、以降V12ランボルギーニには欠かせない存在となっています(車体を側面から見るとよく分かるが、カウンタックでは通常の”横に開く”ドアのヒンジを設けることが車体のデザイン / 構造上難しく、その解決策として”上に開く”ドアが考案されたとも言われる)。
ちなみに、ドライバーがドアを開けて外に身を乗り出しながらバックする様子は「カウンタックリバース」と呼ばれますが、これは「演出」ではなく意図的な設計によるものだ、という話もあるもよう。
対象となるレヴエルトの製造期間
以下の間に製造されたレヴエルトがリコール対象となっており、該当するオーナーには9月以降に通知が送付される予定だとアナウンスされており、このリコールは「ランボルギーニ、そしてシザースドアを採用するモデルならでは」だとも言えそうですね。
- 2023年12月20日〜2024年10月28日
- 2024年11月10日〜2025年2月18日
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