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ランボルギーニ「我々の初のEVにはガソリンエンジンを積むかもしれません」「え?」「ええ、ガソリンエンジンです」

ランボルギーニ「我々の初のEVにはガソリンエンジンを積むかもしれません」「え?」「ええ、エンジンです」

Image:lamborghini

| 第4のモデルは「EV」ではなく「PHEV」に?CEOが語る市場の変化と戦略転換 |

ランツァドール、まさかのPHEVに?ランボルギーニがEV戦略を再考

ランボルギーニが展開を予定している第4のモデル、通称「ランザドール(Lanzador)」が”完全なバッテリーEVとしてではなく、プラグインハイブリッド(PHEV)”として登場する可能性が浮上しています。

この新情報は、オーストラリアの自動車メディア「CarExpert」が行った、ランボルギーニCEOステファン・ヴィンケルマン氏へのインタビューを通じて報じたものですが、ランザドールはちょっと前にも「発表を延期する」という発表がなされたばかりなので、状況が「二転三転」しているということに。※ランボルギーニは公式サイトに「コンセプトカー」というコンテンツを設けているが、なぜかランザドールはここに掲載されていない

EV需要の鈍化が決定に影響

そしてランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏はインタビューにて次のように語っています。

「電動車の需要曲線が世界的に鈍化しており、とくに我々のような超高級・高性能セグメントではその傾向が顕著です。」

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これを受け、ランボルギーニは2つの決定を下したとされていますが、これはポルシェ同様の路線変更だとも考えられ、「よほど」EVに対する需要が感じられないのかもしれません。

  • 現行SUV「ウルス」の後継はPHEVになる
  • ランボルギーニ第4のモデル(ランツァドール)の発売は延期され、パワートレインの選定も再検討中
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ランザドールは2029年の登場予定、ただしEVかPHEVかどうかは未確定

当初ランザドールの市販モデルは2028年に登場予定でしたが、「市場がEVを受け入れる環境が整っていない」として現在の予定では2029年にまで発表の延期がなされており、それでも細心の情報によれば「完全なEVになるか、PHEVとして登場するか」を検討しており、もしかすると(あるいは高い確率で)EVとして計画されたにもかかわらず、PHEVとして登場する可能性があるわけですね。

「我々の方針は、必ずしも最初に市場に出すことではなく、“市場がそれを求めているとき”に登場させることです。」

ステファン・ヴィンケルマン

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ランボルギーニだけではないEV回避の動き

この動きはランボルギーニに限った話ではなく、フェラーリも第2のEVの開発を延期すると発表し(最初のEV、エレットリカの発表も延期)、さらにマセラティもMC20のEVバージョン「フォルゴーレ」を中止するなど、ラグジュアリー/スーパーカーメーカーがEV需要の鈍化に慎重な姿勢を見せ始めています。

ランボルギーニ
ランボルギーニは「初のEV」、ランザドールの発売を1年後ろ倒しとして2029年へ。その理由は「市場がまだ成熟しておらず、消費者の理解が得られないであろう」ため

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さらにステファン・ヴィンケルマン氏は「ランボルギーニの顧客は、クルマの始動時に大音量のエンジン音を聞きたいと望んでいる」とも述べており、「静かな」EVはブランド体験における価値と矛盾する可能性も示唆していて、この流れだと「かなり高い確率で」ランザドールはEVではなくPHEVとして登場するのかも。

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なお、ポルシェは「もともとEVとして開発された車両にもガソリンエンジンを積むことを検討中」とコメントしているため、同じグループに属するランボルギーニはこのノウハウを活用することも出来、その意味においても「ランザドールのPHEV化」は現実的な判断であると思われます。

そしてこのランボルギーニの動きは、ラグジュアリーカー市場全体のEV転換における重要な指標となりそうですね。

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参照:CarExpert

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