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メルセデスAMG、新型モデルはすべて「バットマン的であるかどうか」を判断するテストをクリアする必要に迫られることに。次世代EV戦略とそのブランド哲学とは

メルセデス・ベンツ

| メルセデスAMGが掲げる「バットマン哲学」とは |

メルセデスAMGはたしかに「バットマン」とのコラボレーションを行ったことがあるが

メルセデスAMGはV8エンジンを縮小する一方、ブランドのアイデンティティを「ソフト化する(ふやける)」つもりはないもよう。

むしろ逆に、より攻撃的で危険な存在感を持つべきだとしています。

メルセデスAMG「スーパーマンではなくバットマン」

メルセデスAMGの取締役 ミヒャエル・シーベ氏はカーメディアの取材に対し「我々はスーパーマンではなくバットマンでありたい」と発言。

スーパーマンが「優しい夫」であるのに対し、バットマンは「娘にとって危険すぎる夫」だと比喩し、新型車を企画する際には『このクルマはバットマン的か?』と問いかけるのだと語っています。※となると、「バットマン的」というのは「バットモービル的」というわけではないようだ

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デザイン部門からの警告「行き過ぎに注意」

一方でメルセデス・ベンツのデザイン責任者 ゴードン・ワグナー氏は「すでに一部のモデルは“バットマンすぎる”」と指摘。

特に女性顧客層には過剰にアグレッシブな印象が敬遠される可能性があるとして、行き過ぎには注意が必要だと警告するなど、「バットマン」の扱いはブランド内でもまだ定まっていないと見え、今後調整が図られることとなりそうですね。

AMG GT XXコンセプトとEV戦略

それはともかくとして、この「バットマン哲学」が示された背景には、メルセデスAMGの大きな変革があるとされ・・・。

  • GT XXコンセプト(1,340馬力、トライモーターEV)が発表され、25のEV記録樹立を目指している
  • 量産版は新開発プラットフォーム「AMG.EA」を採用予定
  • さらに同パワートレインを搭載する高性能電動SUVも計画中

これらはAMGが内燃機関からEV時代にシフトしながらも、攻撃的で強烈な存在感を失わないことを示しています。

そして別の観点から見ると、「EV」という、これまでのガソリンエンジン搭載車に比較して「差別化しにくい」クルマにおいて、これからのメルセデスAMGを「メルセデスAMGたらしめるもの」はパワートレーンや数値ではなく「感覚に訴えかけるなにか」だと捉えているのかもしれません(これは”パフォーマンス”を主軸に据えてきた同社にとって、大きなシフトである)。

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Image:Mercedes-Benz

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中国市場の重要性

さらにミヒャエル・シーベ氏は中国市場の重要性を強調し、現時点ではパフォーマンスカー市場はまだニッチではあるものの「今後大きな成長が見込める」と述べ、特にプレミアムEV需要が拡大すれば、メルセデスAMGにとって大きなビジネスチャンスになると見込んでいるようですね。

この背景には「普及価格帯のEVであれば中国車には敵わないが、ハイパフォーマンスカー市場であれば、それを購入するであろう富裕層は中国ブランドではなく伝統的な欧州の自動車ブランドを選ぶであろう」という思惑があるのだと思われ、しかしポルシェ・タイカンの失速を見るにメルセデス・ベンツの思惑通りにことが運ぶかどうかは不透明。

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まとめ

メルセデスAMGは「バットマンテスト」というユニークな哲学で、自らのブランドイメージをさらに際立たせようとしています。

これは「価格」「スペック」において中国の新興EVが競争力を発揮する中、自社のプレゼンスを高めるひとつの手段でもあり、次世代EV戦略や中国市場での展開とあわせ、今後メルセデスAMGがどのように進化していくのかに注目されます。

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参照:CARSCOOPS

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