| 外観に関しては、意外と純正パーツをそのまま使用している部分が多いようだ |
フォルクスワーゲンが南アフリカにて開催されている「グローバル・ツーリング・カー=GTC」レースに参戦するためのゴルフGTIを公開。
これまで南アフリカのフォルクスワーゲン法人はジェッタを用いてこのレースに参戦していたそうですが、フォルクスワーゲンは右ハンドルのジェッタを製造しなくなったために(アフリカは右ハンドル)代わりのベース車両を探す必要があり、そこで白羽の矢が立ったのがゴルフ8なのだそう。
なお、アフリカとツーリングかーレースというとなんとなくしっくり来ず(アフリカというとオフロードのイメージが強い)、しかし昔からレースが盛んだったようで、BMWは1976年に、現地で開催されるモディファイド・プロダクション・レーシングシリーズに参加するため、当時現役だったE12世代の5シリーズをベースに「530MLE(Motorsports Limited Edition)」を作ったことも。
ちなみにこの時代には「M部門」が存在せず、しかしBMWのレーシング部門で製造されたという背景から、この530MLEについて「公式にMを名乗ったモデルではないものの、実質的には最初のMモデル」として識者に捉えられているようです。※最初のMモデル、M1の誕生は1979年
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フォルクスワーゲン・ゴルフGTI GTCはこんなクルマ
この「GTC」スペックのゴルフGTIについて詳細が明かされておらず、GTCのレギュレーション内容も不明(車両を見る限りではTCRとも異なるようだ)。
ただし車体はクロモリ製のロールケージでガッチリ固められ、強力なダウンフォースを発生しそうなエアロパーツで外装が固められています。
加えて、サスペンションやブレーキ、タイヤ、ホイール、トランスミッションなどは公平性を期すために参加車両間で統一されている、とのこと。
よくよく見ると、外装については市販車との共通点も多く、フロントバンパーは「そのまま」使用して一部をカットしたり、リップやカナードを追加している模様。
ボンネットも純正品にダクトを追加しているだけのように見えますね。
前後オーバーフェンダーも追加され、ドアミラーもノーマルのまま。
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そしてやはり驚かされるのはこのリアウイング。
リアウインドウはアクリル化され(リアサイドウインドウもアクリルへと変更されているようだ)、設けられた小窓からステーが突き出し、おそらくはレギュレーションぎりぎりまでセットバック。
ただ、テコの原理でステーに相当な負担がかかると見え、ステー補強バーがリアハッチに取り付けられていますね。
全体的には意外やノーマルの部分も多いようですが、大掛かりな改造の禁止によって予算を低く設定し、レースに参加しやすくするという目的もあるのだと思われ、「ベース車両の素性」がモロに競技の成果に反映されるとなると自動車メーカーも「より効率が良く、剛性が高く、空力に優れた」クルマを作ろうとするのだと思われ、ここで好循環が生まれるのかもしれません。※トヨタ・ヤリスはその典型でもある
なお、アフリカは(意外や)モータースポーツやハイパフォーマンスカーに対する興味が高いのか、過去にはDTMルックへとアウディRS6をカスタムしたショップも登場。
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なお、道路交通法に該当する法規が相当に相当にユルいのか、中にはとんでもない改造を行う人もいるようですね。
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