マクラーレン720Sはすでに2018年分も完売、とのこと。
今年のジュネーブ・モーターショーで発表されて以来、1500台以上ものオーダーを受けているとのことですが、実際に展示車両をチェックしてみただけでもそのコストパフォーマンスが異常に高いことがわかり、「2018年分が完売」と聞いても「やっぱりな」という印象です。
マクラーレン720Sはその名の通り720馬力(4リッターV8ツインターボ、0-100キロ加速2.9秒)で33,383,000円、フェラーリ488GTBは670馬力(3.9リッターツインターボ、0-100キロ加速3.0秒)で30,700,000円、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテは640馬力(5.2リッター自然吸気、0-100キロ加速2.9秒)で31,638,800円。
スーパーカーは「馬力」だけで測れるわけではないものの、「馬力あたり価格」だとマクラーレン720Sは「1馬力あたり46,365円」、フェラーリ488GTBは45,820円、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテは49,435円。
これだけ見るとマクラーレン720Sの「馬力あたりコスパ」はフェラーリ488GTBに劣りますが、マクラーレン720Sは0-100キロ加速がフェラーリ488GTBよりも速く、かつ「ガルウイング(ディヘドラル・ドア)」装備。
しかもフェラーリ488GTB、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテにもない「カーボン製モノコックシャシー」を持っており、エンジンそのものもマクラーレンのフラッグシップである「P1」との関連性が強いもの。
フェラーリやランボルギーニだとフラッグシップはV12で、488GTBはV8、ウラカンはV10となっており、しかしマクラーレンだとP1も720Sも同じ「V8」で、件のカーボン製モノコックもP1と720では(世代が異なるものの)やはり共通。
そういった意味でも「フラッグシップモデルと同様の構造やエンジンを持ちながらもこの価格」という720Sのお買い得感はフェラーリ/ランボルギーニに比べて非常に強く、その意味でも「2018年分が売り切れ」は十分に理解できるところです。
現在スーパーカーメーカーとしてはフェラーリが8200台、ランボルギーニが3400台、マクラーレンが3200台、アストンマーティンが3700台あたりの販売台数。
マクラーレンは2017年にはランボルギーニ、もしかするとアストンマーティンを抜く可能性があり(しかしアストンマーティンはDB11が好調なので逃げ切るかも)、スーパーカー市場の勢力図が変わるかもしれませんね。
ただ、フェラーリやランボルギーニ、アストンマーティンが「シェアを奪われているか」というとそれぞれ販売を伸ばしているので「そうではなく」、どこが食われているのかと考えると、それは「ポルシェ」の可能性も。
マクラーレンのセールス責任者「日本は4番めの市場。ポルシェ911からの乗り換えが多い」
ちなみにマクラーレンによると「720Sについて、”2台いちどに購入する人が多い”」とのこと。
「1台は即納用にオプションなしで、2台目は時間がかかることを見越しMSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)でのフルカスタムで」購入するパターンが多くを占める、と語っています。
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