| イメージカラーはまさかの「ブルー」、アセット・フィオラノ・パッケージでは「レッド」 |
ここまで296GTBと変わらないイメージでオープン化してきたことには驚かされる
さて、フェラーリが予告通り296GTBのオープン版「296GTS」を発表。
これはリトラクタブルハードトップを採用した2シーター・スパイダーで、搭載されるパワーユニットは296GTBと同じ120度V6エンジン+プラグインハイブリッド、そして出力も296GTBと同じ830馬力を誇ります。
0−100km/h加速は2.9秒、0−200km/h加速は7.6秒、最高速は330km/h、そしてフィオラノ・サーキットのラップタイムは1分28秒10をマークしており、これは296GTBのそれぞれ2.9秒、7.3秒、330km/h、1分21秒と微妙な差があるようですね。
参考までに、重量については296GTBが1470kg、296GTSでは1540kgへと増加しています。
フェラーリは開発段階から「ファン・トゥ・ドライブ」を細かく定義
なお、フェラーリでは「ファン・トゥ・ドライブ」の要素を5つの指標で測定しているといい、これを、開発段階での目標設定に用いている、とのこと。
その5つとは「ハンドル操作に対する反応、ハンドル操作に対するリアアクスルの反応、ひいては扱いやすさを決定する横加速度」「アクセルペダルに対する反応の速さと滑らかさを示す縦加速度」「変速時間やギアチェンジのフィーリング」「ブレーキペダルの踏み込み量と反応」「車室内の音の大きさや質感、回転数の上昇に伴うエンジン音の変化」。
その測定方法は明かされていないものの、これらを「数値化」し、明確な指標をもって開発がなされている、ということですね。
フェラーリは意外とV6エンジンと縁が深い
フェラーリ296GTB、そして296GTSに搭載されるエンジンはディーノ以来のV6となりますが、レーシングカーだと車体リアミッドにV6エンジンを搭載したのは1961年の246SP(プロトティーポ)が最初であり、これは同年のタルガ・フローリオ、そして1962年にも同レースにて優勝しています。
さらには1961年には120度V6エンジンを搭載したF1マシン「156」でフェラーリ初のF1コンストラクターズタイトルを獲得しているほか、126CKでは「ホットV(Vバンク内にタービンを設置する)」ターボを搭載し、その後の126C2は1982年にターボ付きシングルシーターとして初めてF1コンストラクターズ・ワールドチャンピオンを獲得。
1983年には126 C3が再びタイトルを獲得するなど、フェラーリとしては「意外と」V6と縁が深いもよう。
フェラーリ296GTSのエクステリアはこうなっている
そしてフェラーリ296GTSのエクステリアですが、これは驚くほど296GTBとの差異が小さく、よくリトラクタブルハードトップを実現できたな、と思います(296GTBをオープン化するのは難しく、タルガトップになるんじゃないかと言われたほど)。
オフィシャルフォトのボディカラーは「ブルー・コルサ(新色ではなく既存色。488スパイダー発表時に追加されたと記憶)」、インテアリアカラーはブラックにSABBIAのコンビネーション。
ぼくが296GTBに選んだ「アッズーロ・ディーノとクレマ」に非常に近い色味です。
ボディサイズは全長4,565ミリ、全幅1,958ミリ、全高1,191ミリなので、クーペ版の296GTSよりも4ミリほど全高が上がっています。
フェラーリ296GTSのトップはこう開く
そしてこのフェラーリ296GTSのトップ開閉方法についてですが、まずこちらは「クローズド」。
リアセクションがパカっと持ち上がり・・・。
トップが分割して収納され・・・。
トップの格納完了。
フェラーリ296GTSにも「アセット・フィオラノ・パッケージ」が用意
そして最近のミドシップフェラーリの例に漏れず、296GTSには「サーキット志向の」アセット・フィオラノ・パッケージが設定され、これを選ぶとカーボンファイバー製パーツが装着されて軽量化が図られ、エアロパッケージが変更され、足回りもさらに引き締められることに。
ちなみにこの(ツートンカラーっぽい)ストライプはアセット・フィオラノ・パッケージ専用のデザインですが、オプション扱いとなっています。
こちらは296GTS「アセット・フィオラノ・パッケージ」のインテリア。
通常の仕様に比較すると「サーキット志向」だけあって選択肢が狭められ、しかしスパルタンな仕様となるようですね。
フェラーリ296GTSのプロモーション動画はこちら
参照:Ferrari