
| メーター内に「一時的にブラインドスポットモニターが故障している」と表示される |
とはいえ、フェラーリ296GTBは「細かいことはどうでもいい」と思わせてくれる楽しいクルマである
さて、フェラーリ296GTBが納車されたのち、まだほとんど乗ることができていない状態ではありますが、それでも時間を見つけて乗った中での感想などを述べてみたいと思います。
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フェラーリ296GTBは意外と運転しやすい
ぼくはなんだかんだでスーパーカーとされるクルマを6台乗ってきたものの、それでも未だにスーパーカーを運転する際には緊張を禁じ得ず、いつも「生きて帰って来れるかな・・・」と考えたりします。
そしてやはり296GTBをガレージから出す際にも同様に「今日が人生最後の日になるかもしれない」と考えたりするものの、このクルマは非常に運転しやすく、ちょっと走るとすぐにそういった不安は消し飛び、運転の楽しさに魅了されるという印象。
なお、運転のしやすさについてはフロントの視界がひらけていること(ダッシュボードが広く低く、周囲の確認が容易である)、ドアミラーによる後方確認が容易なこと(横に張り出しているので広い範囲を確認できる)等が関係しているのだと思われます。※視界の確保は不安の払拭に有効である
フェラーリ296GTBの足回りは「しなやか」である
フェラーリ296GTBの足回りはけっこう「柔らかく」、しかしロールやピッチがうまく抑え込まれており、姿勢の変化が最小限(これも安心感につながっていることは間違いない)。
ランボルギーニ・ウラカンだと足回りが働くイメージについて「入力初期は柔らかく、その後は高められたダンピングレートによってほとんどストロークしない」という印象があるものの、フェラーリ296GTBだと「入力初期、そこからの衝撃吸収ともに柔らかく」、ある程度のストロークを許容しているように思います。
なお、「初期のアタリが柔らかい」ことについては、タイヤの扁平率が(ランボルギーニ・ウラカンに比較して)高い」ことに起因するのかも。
いずれにせよ、ぼくが所有してきたスーパーカーの中では屈指の快適な足回りだとも考えていいかもしれません。
フェラーリ296GTBのドライブフィールは「軽快」である
そして296GTBのドライブフィールをひとことで表すと「軽快」。
ローマのように重厚な雰囲気ではなく、むしろポルトフィーノが持っていた軽快感にも通じるものがあり、ステアリングホイールの操作感も軽く(車体重量の30%しかフロントに乗っていない)、かつE-デフの効果もあって「車体がコンパクトにクルッと回る」というイメージです。
フェラーリ296GTBがいきなりトラブルに見舞われる
フェラーリというと「マイナートラブルが避けられない」という印象があり、そして296GTBにおいてもファーストドライブにていきなりトラブルに見舞われ、ブラインドスポットモニター(BSM)に不具合が生じ「BSMが一時的に故障しています」という表示がメーター内へとなされることに。※この「一時的に」という表現ははじめて見た
その後表示がすぐに消え、現在はなにも警告が出ていないようですが、ブラインドスポットモニターが作動していないような気もしており、しかし作動するような状況に出くわしていないだけなのかもしれません。
ちなみにぼくは今ではすっかり(いままで様々なクルマで様々なトラブルに直面したので)トラブル慣れしてしまい、今回の件についても「一旦車両の電源を落としてしばらくしたのちに再投入すれば直っているだろう」と考え、ほとんど気にしていないのが実情です。
フェラーリ296GTBはプラグインハイブリッドである
フェラーリ296GTBは「プラグインハイブリッド」であり、エレクトリックモーターのみでの走行が可能です(ピュアエレクトリックモードでのリバースもできる)。
実際の走行距離は(バッテリー満充電時で)メーター内の表示に従うと「15km」程度ではあるものの、自宅ガレージからの出し入れを「エンジンを始動させず」行えるのは(近隣への配慮上)非常にありがたいところ。
そして特定の状況下では「近接走行音(Acoustic Vehicle Alerting System - AVAS)」が発せられますが、これはトヨタの「中高音」に比較し、オーケストラが奏でるような「重厚で荘厳な音」といったイメージです(一度動画に収めようと思う)。※フェラーリはこれについて具体的な情報を公開しておらず、ラフェラーリでもそうであったように、エレクトリックモードについては”フェラーリとしての機能・性能を存分に発揮できている状態ではない”として”多くを語りたがらない
なお、エンジンが始動していないと「AC電源がONになっているだけの状態なのか」「エレクトリックモードで走行できる状態なのか」の判断が(エンジンのサウンドや振動がないので)一瞬できず、しかしこれは「慣れ」が解決するのかもしれません。
フェラーリ296GTBの操作系は独特である
フェラーリはもともと「ウインカーレバーを持たない」などの特殊な操作系を持ちますが、これは「両手はステアリングホイールに、目は路上に」というコンセプトを実現するためで、ドライバーがステアリングホイールから両手を離すことなくすべての(車両走行時に行う可能性がある)操作を完結できるため。
そのためステアリングホイール上には様々なスイッチがあり、さらにはスポーク裏面にもスイッチが存在するほどなのですが、フェラーリはこういった操作系を導入するに際して「エルゴノミクスには細心の注意を払った」とも述べており、たしかに「最初はちょっと戸惑うものの」、ちょっと走るとすぐに慣れ、他のクルマの操作系がもどかしく感じたりするほどです。
フェラーリ296GTBは「なじむ」クルマである
フェラーリ296GTBは(上述の通り)様々な特殊性を持つものの、それらはすべて「運転しやすいように」と考えられたがための仕様だというのがぼくの理解。
これに視界の広さ、乗り心地の良さ、そしてドライビングポジションの取りやすさ(この車高の低さでここまで楽な姿勢が取れるクルマはあまりない)などを考慮するに、はじめて乗ったその日から身体に馴染むスポーツカーだとも考えています。
そしてよく「オーダースーツのように馴染む」という(クルマに関する)表現が存在するものの、ぼくとしては「4ウェイストレッチ素材で作られたジャージのように」とこれを置き換えたいと思います。
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