| ラリーモード装備の本格オフローダー、車両制御システムやコネクテッド機能も最新世代に |
ウラカン・ステラートは22023年2月より生産開始
さて、ランボルギーニが待望の「ウラカン・ステラート」を正式発表。
これはウラカンのオフロードバージョンにして最終モデルであり、さらにはランボルギーニにとって「最後のガソリンエンジンオンリーモデル」。
ランボルギーニによると「アスファルトから離れ、悪路やダートでも最高のドライビングプレジャーが得られるよう設計された初のスーパースポーツであり、スポーティさという概念を再解釈し、勇敢(brave)、本物(authentic)、意外性(unexpected)というランボルギーニの原則を強調したクルマ」。
なお、限定台数は1,499台だと発表されています。
新型ランボルギーニ・ウラカン・ステラートはこんなクルマ
ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏はウラカン・ステラートについて、「先見の明があり大胆で型破りなブランドである我々の価値観に従ってドライビングエクスペリエンスの新境地を切り開いたクルマです。マイアミのアート・バーゼルを発表の場として選んだのは、ウラカン・ステラートがアバンギャルドな芸術作品と同様に、スーパースポーツカーを先鋭的かつ独創的に再解釈したものだからです。性能面において、ウラカン・ステラートは、世界で最もダイナミックで刺激的な走行環境に対応します」と述べています。
新型ランボルギーニ・ウラカン・ステラートは、高速道路から未舗装道路まで、あらゆる環境で完璧なコントロール性能を実現するために最適化されたドライビング・ダイナミクスを提供しますが、ウラカンEVOと比較しても最新世代のLDVI(ランボルギーニ・インテグレーテッド・ビークル・ダイナミクス)を搭載し、とくにSTRADAとSPORTモードについては再キャリブレーションを行ったほか、低グリップ条件用の「RALLYモード」をウラカンシリーズに初めて導入しています。※このあたりはポルシェ911ダカールと共通しており、両者で開発情報を共有したのかも
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ランボルギーニにて最高技術責任者を務めるルーベン・モア氏によれば、「ウラカン・ステラートの高速全地形対応コンセプトにより、真のスーパースポーツカーの運転体験とラリーカーの運転の楽しさを独自に組み合わせることができました。ランボルギーニのクルマはいずれのモデルであっても常に感動を与えてくれますが、ステラートは新たなドライビングのスリルを提供してくれるのです」とのこと。
ウラカン・ステラートのエクステリアで表現したのは「冒険心」
ウラカン・ステラートのエクステリアは「冒険心」を表現しており、最低地上高はウラカンEVO比で44mm増加し、サスペンショントラベルを確保するとともに、フロントでは+30mm、リアだと+34mmぶんのトラック(トレッド)を拡大。
さらにはアルミニウム製のフロントアンダーボディプロテクション、強化されたサイドシル、リアディフューザー、リベット留めオーバーフェンダースタイルのホイールアーチなどが筋肉質なボディを際立たせ、リアフードに設けられたエアインテーク(シュノーケル)はオフロード走行時において、エンジンへとクリーンなエアを供給するのに役立ちます。
ランボルギーニのデザイン責任者、ミッチャ・ボルカート氏は「ウラカン・ステラートは、ランボルギーニのデザインDNAが、常識にとらわれないプロポーションを与えたとしても完璧に機能することを証明しています。ステラートのデザインは、スーパーカーの伝統を新しい生命体に変換し、真にユニークで楽しいドライビングエクスペリエンスを提供するという意図を反映しているのです」とコメント。
ウラカン・ステラートに搭載されるエンジンは610馬力 / 560Nmを発生する5.2リッターV10エンジン、そしてトランスミッションは7速デュアルクラッチ、駆動方式はもちろん電子制御式4WD(リアには機械式セルフロッキングデフが備わる)。
なお0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は260km/hというスペックを誇りますが、その車高の高さを考慮してか(加えてオールテレーンタイヤのグリップを考慮し)最高速度はちょっと控えめな数値となっています。※スペック詳細はこちら
ブレーキシステムはアルミニウム製固定式モノブロックキャリパー(フロント6ピストン、リア4ピストン)、これにベンチレーテッド&クロスドリル式カーボンセラミックディスク(フロント:直径380mm、厚さ38mm、リア:直径356mm、厚さ32mm)を組み合わせたもので、タイヤサイズはフロント235/40 R19、リア285/40 R19。
なお、このタイヤは万が一パンクした場合にも空気圧ゼロで時速80km以上での走行を保証するランフラットテクノロジーを搭載しており、これはウラカン・ステラートの性格を考慮したためのセレクトだと考えられます。
このタイヤはウラカン・ステラート専用に設計されたもので、”革新的なパターン設計と最先端のコンパウンド”を持ち、グラベルでもターマックでも完璧なグリップを発揮し、優れたハンドリングと高速性能を維持する、とのこと。
特徴的なドライビングランプはウラカン・ステラート・コンセプトを「そのまま」再現。
一方でこのシュノーケルは市販モデルに新しく追加されたもの。
ルーフレールには「Sterrato」の文字が入り、しかしコンセプトモデルに装着されていたLEDライトバーが取り外されています(どこかの国では法規に触てしまう可能性があるからなのかもしれない)。
リアフェンダー上のストレーキ(エアインテークにダストが入らないように装着されていたもの)も市販化に際しては取り外されているもよう。
ランボルギーニ・ウラカン・ステラートのインテリアも特別仕様
インテリアについては専用カラーのアルカンターラ・ヴェルデ・ステッラート(Alcantara Verde Sterrato)が用いられ、しかし基本的にはウラカンEVOと多くを共有しており、エクステリアほどは「オフローダー的」演出がなされていないもよう。
ただしヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)には新しいグラフィックと特別なドライビング機能が搭載され、計器類には初めてピッチ&ロール表示付きデジタル傾斜計、コンパス、地理座標表示、ステアリング角度表示などが採用されています。※ランボルギーニからは公式にインテリアの画像がリリースされていないが、Shmee150氏がレビュー動画を公開している
「ランボルギーニ・コネクト」によってAmazon Alexaとの統合により、エアコンや照明などの車の機能を調整したり、簡単な音声コマンドでナビゲーションや電話、エンターテインメントをコントロールすることができ、ランボルギーニのオーナー向けアプリ、「ウニカ」を使用すれば、遠隔速度監視やナビゲーション・システムへの目的地の直接送信など、クルマの遠隔操作が可能になる、とのこと。
そのほか、ウラカン・ステラートにはコネクテッド・テレメトリー・システムが搭載されており、ドライバーはウニカ・アプリを介してパフォーマンスをモニターし、データを分析することが可能となるほか、Apple Watchユーザーであれば、心拍情報を車載テレメトリー・システムと同期させて、ドライビングパフォーマンスを測定することもできるもよう。
加えてランボルギーニ・ドライブレコーダーも今回新たに用意されていて、これにより、ドライバーは”最もエキサイティングなドライビングの瞬間”をビデオに収めることができ、ウニカ・アプリに統合されたデジタルメモリーブックにデータを残すことが可能となっています。
なお、ウラカン・ステラートのボディカラーはランボルギーニのパーソナリゼーションプログラム「アドペルソナム」を活用することで350色以上を選択でき、インテリアに関しては60色以上のレザーとアルカンターラを選べるとのことで、カーコンフィギュレーターが公開されたら動画をUPしようと思います。
このウラカン・ステラートの生産は2023年2月に開始されるとアナウンスされていますが、もちろん限定台数はすべて「完売済み」。
新型ランボルギーニ・ウラカン・ステラートを紹介する動画はこちら
参照:Lamborghini, Shmee150