| 現時点ではレヴエルトの価格が発表されておらず、つまり多くの人が価格を気にせず注文している |
パガーニ創業者、オラチオ・パガーニはランボルギーニ出身のエンジニアでもある
さて、ランボルギーニは昨日ついに待望の新型V12フラッグシップスーパーカー、レヴエルト(Revuelto)を公開していますが、現時点ですでに「2025年までの生産枠が埋まっている」とのこと。
発表前からおおよそ二年分の受注があるとは言われていたものの、今回改めてその事実が認められ、ランボルギーニのステファン・ヴィンケルマンCEOによれば「すでに、レヴエルトには非常に高い需要があるのです。(発表日である)本日までの受注を入れると、すでに2年分の受注を超えています」。
なお、最近のランボルギーニ各モデルは非常に高い魅力を放っており、ウラカン・テクニカ、ウルス・ペルフォルマンテ、ウルスS、ウラカン・ステラートといった直近に発表されたモデルたちも発表と同時、もしくはそれと前後して「生産予定台数が完売」した、とも言われています。
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ランボルギーニ・レヴエルトは数少ない「V12」エンジン搭載モデル
ランボルギーニ・レブエルト最大の特徴は「自然吸気V12エンジンを搭載していること」ですが、現在この時代にV12、しかも自然吸気V12エンジンを搭載することは”非常に”難しく、しかしランボルギーニはハイブリッド化という手段をもって様々な問題をクリアしています。
ちなみにですが、現在「ターボ」「自然吸気」にかかわらずV12エンジンを採用する自動車メーカーは非常に少なく、メルセデス・ベンツやBMWはすでに廃止済み、そしてロールス・ロイスもスペクター以降はピュアエレクトリックへ、そしてアストンマーティン、(W12ですが)ベントレーも12気筒エンジンの終了を発表したところ。
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となると12気筒継続の意向を示しているのはもはやフェラーリとランボルギーニ、ハイパーカーメーカーだとゴードン・マレー(GMA)、パガーニといったところを残すのみ。
ただしGMAとパガーニのクルマは「数億円」かつ生産台数が非常に少なくすでに「完売済み」。
加えてフェラーリの場合はV12エンジンといえどもフロントにこれを搭載しており、V12エンジンをミドシップマウントしており、かつ「購入が可能な」クルマとなるとレブエルトしか選択肢がなく、ここに人気が集中するのは当然のことなのかもしれません。
なお、現在レブエルトの価格は発表されていないものの、聞くところによると7000万円くらいだとされ、現代のスーパーカー、そしてV12エンジン搭載のハイブリッドモデルとしては「納得性の高い」範囲だと思います。
今回「2年分の生産枠が埋まっている」とはいうものの、おそらくレブエルトはこれまでのランボルギーニ各モデルのように「10年」を目安にしたモデルライフを持つものと思われ、かつシャシーやエンジンが新設計であることを考慮するに、開発に投じた資金を回収する必要があるために2026年以降も生産を継続するとも判断でき、よって「今注文すれば」まだ手に入れることができる可能性が高そうです(ただ、ランボルギーニはV12モデルの希少性を担保するため、その販売や生産を厳しく制限する可能性もある)。
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オラチオ・パガーニもランボルギーニ・レヴエルトを祝福
なお、今回のレブエルトの発表に際し、パガーニ創業者、オラチオ・パガーニ氏がランボルギーニに対して祝福のメッセージを送ったという報道もあり、これによるとインスタグラム上にてメッセージのやり取りがなされたもよう。
まずはオラチオ・パガーニ氏が以下の通りコメントし・・・。
ランボルギーニ・レヴエルトはモーターバレーの技術的・文化的遺産を豊かにする新たな創造物です。ランボルギーニの全チームにおめでとうと言いたい。
これに対してランボルギーニは以下のように返答。
ありがとうございます!@paganiautomobiliさん、このようなお褒めの言葉をいただくと、私たちは電気が走るような気持ちになります。
なお、ランボルギーニが本社を構えるエミリア・ロマーニャ地方にはフェラーリ、マセラティ、ドゥカティ、そしてパガーニが本社を構えており、いわば「スーパーカーやスーパーバイクのメッカ」。
オラチオ・パガーニ氏はアルゼンチンから体一つでイタリアにわたり、このエミリア・ロマーニャ地方、つまり同氏のいう「モーターバレー」に職を求め、最初はランボルギーニの雑用係からそのキャリアをスタートさせています。
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【動画】StayGarage!パガーニ創業者が語る自身のガレージ、子供の頃の夢、そして現在。「いかに困難でも、夢を捨ててはならない」
| オラチオ・パガーニ氏は極貧状態からここまで成功した | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49791120352/in/dateposted- ...
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その後はランボルギーニにて技術主任にまで上り詰め、カウンタック25thアニバーサリーや、プロトタイプとしてのカウンタック・エボルツィオーネを手掛けるに至り、その後はアウトモビリ・ブガッティへ、その後に自身の会社「パガーニ・アウトモビリ」を興すことになるわけですね。
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よってパガーニとランボルギーニとは全く縁がないわけではなく(オラチオ・パガーニ氏もパガーニ・ミュージアムにカウンタック等ランボルギーニのクルマを展示している)、このやりとりにはちょっと”ほっこり”してしまいます。※そして、ランボルギーニはレヴエルトの”ハイブリッド”になぞらえ、「電気が走るような」と返しているところが面白い
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参照:Road & Track