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ランボルギーニが最悪の結果を記録したWEC(世界耐久選手権)ハイパーカークラスからわずか1年で撤退、さらにLMGT3からも引き上げ。ル・マンへの継続参加が懸念される

ランボルギーニが最悪の結果を記録したWEC(世界耐久選手権)ハイパーカークラスからわずか1年で撤退、さらにLMGT3からも引き上げ。ル・マンへの継続参加が懸念される

Image:Lamborghini

| おそらくステファン・ヴィンケルマンCEOが(前CEOがはじめた)モータースポーツ強化政策に乗り気ではなかったのだと思われる |

ただしIMSAへの参戦は継続、その流れでル・マン24時間レースには参戦を継続するだろう

さて、「市販車の販売が好調」という発表を行ったランボルギーニではありますが、逆に思うように成果が上がっていないのが「モータースポーツ」。

そして今回報じられているのがなんと「参戦からわずか1年でランボルギーニがWEC(世界耐久選手権)から撤退する」という内容で、今後ランボルギーニはIMSAに集中すると伝えられています。

ちょっとややこしいのですが、WECはFIAが統括する耐久レースシリーズ、IMSAは国際モータースポーツ協会(IMSA)が開催するスポーツカー選手権、そしてル・マン24時間レースはFIAとACO(フランス西部自動車クラブ)とが共催する耐久レース。

今まではそれぞれのレギュレーションが異なっていて、よって「WEC(とル・マン)、そしてIMSA」両方に参戦するにはぞれぞて個別の車両を用意する必要があり、つまり大変なお金がかかっていたものの、これが数年前に「(LMDhという共通シャシーを使用することで)相互乗り入れ可能」となり、それが主要因となって多くの自動車メーカーが双方のレース、あるいはル・マン24時間レース「ハイパーカークラス」への参戦を行ったり、その意思表示を示しているという現状があります。

なぜランボルギーニはWEから撤退するのか

なお、ランボルギーニはFIA世界耐久選手権(WEC)でのル・マン・ハイパーカー・コンストラクターとしての初シーズンを「おそらくは最悪の形」で終了しており、最近行われたバーレーン8時間レースではDNF(完走できず)という結果で終えています。

全8戦のうち、ランボルギーニはわずか5回しか完走できず、19台の参加車両のうち平均13位という成績でシーズンを終えており、この結果が「WEC撤退」という不本意な決定に結びついているようですね。

そしてもうひとつ「撤退」を決定させた理由があるといい、それは「FIAが、2025年シーズンからすべてのチームに対して最低2台の車を出場させることを義務付けたこと」。

しかしランボルギーニは「予算を1台分にしか割り当てたくない」という理由から撤退を決めたと伝えられています。

さらに驚かされるのは「ランボルギーニがLM GT3クラスからも撤退する」ことであり、このクラスはウラカンGT3を走らせることである程度の成功を収めていて、よってアイアンリンクス/アイアンデイムスによる2台のウラカンGT3は2025年のグリッドには並ばない、ということに。※2025年のグリッドを確保していないと、テメラリオGT3(が存在するとして)は2026年以降、この協議に参戦できない可能性が出てくる

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ランボルギーニは今後IMSAに集中

ただし朗報としては「ランボルギーニが完全にモータースポーツから撤退するわけではない」ということで、IMSAへの参戦は継続されると伝えられていますが、実際にIMSA耐久カップのレース(デイトナ24時間、セブリング12時間、ワトキンズ・グレン6時間、インディアナポリスでの「バトル・オン・ザ・ブリックス」6時間、そしてロード・アトランタでのペティ・ル・マンス)に1台のSC63をエントリーさせると発表しており、さらにはFIA WECからの予算をIMSAに移すことで、フルシーズンIMSA参戦用として2台目のシャシーを投入する可能性も報じられています。

なお、ル・マン24時間レースへの参戦については現在不透明で、ル・マンがWEC同様に「2台の参戦」を求めるならばランボルギーニはこれに反発するかもしれませんし、しかしWECから引き上げることで予算が多少なりとも確保できるため、IMSAとル・マン用に2台のレーシングカーを確保することになるのかもしれません。

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ちなみにですが、ランボルギーニのモータースポーツ部門「スクアドラコルセ」を強化したのは前ランボルギーニCEO、ステファノ・ドメニカリ氏。

同氏はスクーデリア・フェラーリからやってきて、その後ランボルギーニからF1のCEOへと転身したことでもわかるとおり「モータースポーツに重きを置く」人物です。

一方、現ランボルギーニCEOであるステファン・ヴィンケルマン氏は(以前にランボルギーニCEOを努めていたときも含め)モータースポーツよりも市販車ビジネスを重視する傾向があるように思われ、よって今回の決定は「WECの惨憺たる成績を受けて」というよりは、(CEO交代による)企業としてのプライオリティの変化によるものであるとも考えられます。※ステファン・ヴィンケルマン氏は「前CEOがかなりの段階まで進めていた」モータースポーツ関連プロジェクトを廃棄することができずWECに参戦したものの、それを終了させる機会(口実)を探していたのかもしれない

ただ、いかなる形になるせよ、SC63用に開発された高回転型V8がテメラリオに積まれているという事実だけは変わらず、よって「”結果”が振るわずとも、”成果”はあった」と考えていいのかもしれません。

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参照:Jalopnik

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