
| スーパーカー/ハイパーカーは減速中やコーナリング中よりも「加速中」の事故が圧倒的に多いようだ |
どんなに高性能なクルマでもタイヤの性能を超えて走ることはできない
さて、7度のF1世界チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトン卿が所有していたパガーニ・ゾンダのワンオフモデル「760LH」が英国ウェールズにてクラッシュしたとの報道。
このクラッシュを報じたフォトグラファーであるイーサン・ゲイル氏によれば8月15日に単独でクラッシュしたとのことで、トンネル内でバランスを崩して壁などに接触したもよう(おそらくはトンネル内でそのV12エンジンの咆哮を聞くため、シフトダウンしてアクセルを踏んだ瞬間にテールを振り出したのだと思われる)。
なお、ルイス・ハミルトン卿は2021年にこのゾンダ760LHを売却しており、よってクラッシュしたのは「新しいオーナーさん」ということになりそうですね。

パガーニ・ゾンダ760LHの損傷は全方位に渡る
この事故の現場は(具体的に)北ウェールズのコンウィにあるペンメンバッハ・トンネルだとされ、幸いなことにオーナーさんに怪我はないそうですが、当然ながら強いショックを受けていると報じられています。

損傷範囲は相当に広く、フロントフード(バンパーとフェンダー一体型なので非常に高価)やフロントウインドウが破損し・・・。

ドアも損傷。
おそらくはフードを支えるヒンジにもダメージが及んでいるものと思われます。

さらには左フロントホイールが大きく歪み・・・。

リヤカウルとリヤバンパーにも大きなダメージ。

そして各ホイールの角度を見ると、サスアームにも被害が及んでいるのは間違いないものと思われます。

見たところ、ほとんどすべての外装パーツを交換する必要がありそうで、シャシーにも損傷が及んでいることを考慮すると、このクルマの修復には相当な費用がかかるのかもしれません。
なお、パガーニ・ゾンダは非常に運転が難しいとされ、よって(その個体数に比較して)多くの事故が報じられていますが、多くのオーナーさんは修理の際に「アップグレード」を行うもよう。
修理には「とんでもないコスト」がかかるため、いっそのことアップグレードをという前向きな姿勢でないと健全な精神を保てないのかもしれませんが、このゾンダ760LHはルイス・ハミルトン卿が指定したスペックで製造されているため、このオーナーさんは「そこへ自分の意思を盛り込んだ」カスタムやアップグレードを行わないかもしれませんね。

とにかくスーパーカー/ハイパーカーのアクセルの踏みすぎには注意
世界では様々な「スーパーカー/ハイパーカーの事故」が報じられますが、その多くは加速中に発生しているように思います。
つまり、「スピードを出しすぎてカーブを曲がれない」というよりは、何もない直線で加速しようとアクセルを踏んでそのままスピンという事故が多いように感じていますが、スーパーカーやハイパーカーは運動性能が高いので、まず常識的な範囲の速度で「(不注意を除けば)曲がれない」ということは考えられず(その場合でもブレーキを踏めばだいたいなんとかなる)、しかしタウンスピードからの加速が非常に危険ということに。
言い換えれば「減速中よりも加速中の事故が多い」ということになりますが、とにかくスーパーカー/ハイパーカーの運転に際しては急加速を避ければ事故の確率をぐっと減らすことができるものと思われます。
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