注目度の高い車を注意喚起に使用するのは警察にとっても効率的な手段かもしれない
オーストラリアはサウス・ウェールズ警察がホンダ・シビック・タイプRを警察車両として導入した、と発表。
なお、これはサウス・ウェールズ警察が購入したものではなく、ホンダの現地法人(ホンダ・オーストラリア)と警察との「タイアップ」で、12ヶ月間ホンダがシビック・タイプを貸し出す、というもの。
ちなみに今年はホンダのオーストラリア展開50周年でもあり、現地のホンダが展開する「記念プロモーション」の一環なのでしょうね。
実際にカーチェイスは行わない
なお、この「警察仕様」ホンダ・シビック・タイプRは犯人を追跡したりカーチェイスを行うわけではなく、SNSへの登場を通じて人々の警察に対する関心を高め、生活をより安全にするために活用する、とのこと。
ホンダ・シビック・タイプRは320馬力を発生し、ニュルブルクリンクにおいても「FF最速」を誇るクルマ。
そのクルマが本来の性能を発揮できないのはちょっともったいないような気もしますが、やはり注目度の高いクルマでもあり、その注目度を活かした効果的な使い方、ということを考えた結果なのでしょうね。
そしてこういった例は珍しくなく、たとえばドバイ警察は多くのハイパーカー/スーパーカーをパトカーとして所有していますが、これもやはり犯人追跡に使用するものではなく、警察と人々との結びつきを強め、安全意識を高めたり、犯罪に対する意欲を削ぐことが目的。
以前にローマ警察も、マフィアから押収したフェラーリ458イタリアをパトカーに改造してキャンペーンに使用したことがありましたが、これも「悪いことをすると必ず捕まる」「犯罪は割に合わない」ということを周知させるため。
やはり「フェラーリ」という、最高クラスに注目度の高い車だからこそ採用できた手法だと言えそうですね。
オーストラリア警察はけっこう「パワー」重視傾向?
なお、オーストラリア警察は過去に何度かハイパフォーマンスカーをポリスカーとして導入したことがあり、BMW i8を起用したことも。
そして他にはメルセデスAMG E43(この前はメルセデスAMG E63 Sだった)を採用したり、ほかにはポルシェ911、レクサスRC Fをパトカーに起用したことも。
これらの車両が実際にパトロールや犯人追跡を行うことがあるのかどうかは不明ですが、なんとなくオーストラリアでは「それほどぶっ飛ばす人がいなさそうだ」というイメージを持っています。