Image:Honda
| たしかにホンダはプレリュードを「シリアスなスポーツカーではない」とコメントしているが |
そしておそらく、ハイブリッド化によって「非常に高価な」クルマとなるであろう
さて、ホンダは1年前に新型プレリュード・コンセプトを発表し市販化を明言していますが、ここ最近ではプロトタイプが目撃されたりいくつかのウワサが出たことも。
そのウワサの多くは期待を抱かせるものばかりではあったものの、今回報じられているのが「新型プレリュードにはマニュアル・トランスミッションが搭載されない」ということ。
これは少し前に聞かれた「新型プレリュードにはMT搭載」という話とは全く逆のものですが、たしかに(以前)ホンダのプロジェクトチーフエンジニア、山上氏は「プレリュードは本格的なスポーツカーではなく、これはサーキットで扱われるような最もスポーティでキビキビした車ではありません。これはホンダが今後展開する電気自動車の”前奏曲”となるモデルです。ですから、初めてのモデルの一つとして、この名前が最も適していると考えました」ともコメントしており、よって「MTの搭載なし」という話のほうが信憑性が高いと考えて良さそうです。
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新型ホンダ・プレリュードはどんなクルマに?
つまり新型プレリュードはマツダ・ロードスターやトヨタGR86の直接のライバルにはなりえず、その代わりに「スポーティな2ドア・4人乗りクーペ」という位置づけとなり、そしてハイブリッドパワートレインを搭載するということに。※これは現在もっとも人気のないセグメントであり、しかし「純ガソリン、MT」のほうがニッチながらも需要がある
現時点ではこの新型プレリュードに搭載されるエンジンについての明確な提示はなく、しかしホンダのグローバルエグゼクティブバイスプレジデント、青山氏は「1.5リッターターボエンジンはシビックSi専用で、シビックタイプRのエンジンはこの種のクルマ(プレリュード)には高すぎる」とコメントしており、別の報道によれば新型プレリュードは2.0リッター4気筒エンジンに二つのエレクトリックモーターを組み合わせたもので、これは最新のシビックハッチバックに搭載されているもので200馬力を発揮する、とも。
ただしプレリュードに使用されるトランスミッションは(シビックハッチバックとは)異なるシフト感を持つように再調整され、ダウンシフト時にはサウンドと振動を感じることができるという話もあるようですね。
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つまりホンダは「プレリュードをスポーツカーっぽく仕上げる意向を持っているものの、(馬力やトランスミッションを見る限り)シリアスなスポーツカーにするつもりはない」ということになりますが、これが「ホンダの未来に対する前奏曲(プレリュード)」だとするとちょっと寂しいような気もしてきます。
ちなみにホンダは将来のEVに「シビック・タイプRやNSXのフィーリングを再現できる」疑似トランスミッションの研究を進めていると報じられますが、これが量産モデルに搭載されるかどうかはまだ決定していのだそう。
プレリュードの発売までにはあと少し時間があり、まだまだ様々なウワサが出てくるものと思われますが、続報に注視したいと思います。
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参照:MotorTrend