| なぜ?前後逆なカスタムカー |
5つのクルマをあわせて作った、「前後逆に見える」という奇妙なカスタムカーが登場。
メインはホールデンFBというクルマですが、これをベースにいろいろな車からエンジンやギアボックス、トランスミッションなどを引っ張ってきて作り上げた一台です。
なお、制作には数年かかったとされていますが、たしかにその出来を見ると「かなりのもの」。
ホールデンは2017年にその歴史の幕を閉じる
ホールデンはオーストラリアの自動車メーカーでGM傘下にあったものの、2017年には生産を終了し、それと同時に「オーストラリア唯一の自国自動車メーカー」が消滅することに。
日本に住んでいるとあまり実感できませんが、世の中には「自動車メーカーを持たない国」のほうが圧倒的に多く、オーストラリアもその仲間入りをしてしまったということに。
このFBは1960年代に作られたクルマで、セダンやワゴン、パネルバンなど様々なボディ形状がリリースされたヒット車(おおよそ15万台が製造された)。
もともとのエンジンは2.3リッター6気筒75馬力、とのこと。
今回カスタムを行ったのはキャンベラに住む一組の夫婦で、前後逆なことから「テールスピン」と名付けられていますが(なぜこのカスタムを考えたのかは謎)、カスタム自体はいたって真面目で、かつ「王道」。
カスタムには驚異的な情熱が感じられる
テールフィン風のフロントにはヘッドライトが埋め込まれ、逆にフロント風のリアにはテールランプが装着(それでも、このくルマが向かいからやってきたら驚くと思う)。
ぼくが面白いと思ったのはR33スカイラインがこのカスタムカーの中に使用されていること。
様々な車を「切った張った」したものですが、よく見るとサイドウインドウ、リアウインドウはスカイライン・クーペそのもの。
反面ドアハンドルはクーペフィアット風の「飛び出し式」で、かなり細かいところまで手を抜かずにカスタムしていることがわかります。
そしてエンジンもスカイラインからの移植(このエンブレムが何を表すのかは不明。ホールデンのものではない)。
そしてなぜかアイアンマンっぽいカラーですね。
インテリアは美しい真っ赤なレザー。
メーター周りの仕上げには芸術性すら感じます。
オイルパンやトランスミッションはこんな感じで、美しく仕上げられています(見えないところにここまで”こだわる”心意気には脱帽)。
サスアームやサスペンションも非常に美しく、走るのがもったいないと思わせるほどですね。