| インフィニティは日本でも本格展開すべきだと思う |
さて、インフィニティが新型クーペSUV、「QX55」を発表。
これはすでに発売済みのSUV、QX50をベースとしたもので、インフィニティの市販SUVとしては「初のクーペ」。
ちなみに現在インフィニティのSUVは下からQX50、QX60、QX80というラインナップですが、数字が「ゾロ目」もしくは「末尾が5」というのがクーペSUVということになるのかもしれません。
インフィニティQX55のルックスはQX50に比較してスポーティ
QX55の顔つきはQX50と非常によく似ているものの、バンパー上のエアインテークにガイドが設けられるなどスポーティーな仕上げも見られます。
加えてフロントウインドウの角度がやや寝かされ、もちろん後方にゆくに従いスロープすることになり、キャビンをコンパクトに感じさせているようですね。
リアのデザインもQX50とは大きく異なり、テールランプ内部が「ブロックLED」へと変更されてランプ間のガーニッシュが取り払われ、リアバンパー下部はボディカラー同色に。
部分的には日産と共通する意匠も
さらにはホイールが切削加工へと変更され、高級感も増している模様。
ちなみにルーフのダブルバブル、そしてそれが段差を伴ってルーフスポイラーへとつながるのは最近の日産とも共通する部分。
インフィニティはかつて「日産の影響を受けないよう」日本を離れて香港へ本社を置いていましたが、最近になって日本へと本社を戻しており、日産との共通性が高められるのかもしれません。※公開された動画には日産のグローバルデザイン担当役員、アルフォンソ・アルバイザ(アルベイザ)氏が登場しているので、今後インフィニティは「日産の一ブランド」としてのカラーを強めるのかも
なお、このテールランプは日産の言葉を借りると「デジタルピアノキー」デザイン、そして45個の独立したLEDを備える、とのこと。
フロントグリルは「折り紙」モチーフ
なお、フロントグリルは日本の折り紙をモチーフとしており、日本の和そして芸術性をイメージしたのだそう。
ホイールサイズは20インチですが、タイヤ幅はチョイ細め。
このあたりは欧州自動車メーカーのSUVと決定的に異なるところです。
インフィニティQX55のインテリアはこうなっている
こちらはインフィニティQX55のインテリア。
レザーがふんだんに使用され、大胆なカッティングを持つセンターコンソールからダッシュボードへのグラフィックがなかなかに斬新。
正直なところを述べると、インフォテイメントシステム、メーターについては欧州勢に比較して「古さ」を隠せないかも。
ただ、これはインフィニティのみではなく、日産はもちろんトヨタ/レクサス、ホンダ/アキュラにおいても言えることであり、日本の自動車メーカーが欧州勢に大きく差をつけられている部分だと思います。
インフィニティQX55は現時点では米国とカナダのみの発売
このインフィニティQX55は「ラグジュアリーミッドサイズSUVクーペ」というカテゴリとなるそうですが、日産が新しく発表した事業計画「Nissan NEXT」に基づく初の量産車。
現在のところ発売されるのは米国とカナダのみとアナウンスされているものの、開発そのものは(マグナイト同様に)日本で行われた、とアナウンスされています。
搭載されるエンジンは2リッター4気筒(271PS)、駆動方式はFFベースの4WD。
価格は43,500ドル(日本円だと約460万円)からに設定されており、「この価格でこのルックス」であれば、日本市場に投入してもけっこう売れるかもしれませんね(そもそも国産自動車メーカーによるミッドサイズのクーペSUVが発売されておらず、ライバル不在でもある)。※ただしレクサスのような高級な店構えを用意するのは難しいと思われ、中途半端に終ってしまう可能性も
インフィニティQX55発表イベントの動画はこちら
インフィニティQX55の発表は米国ロサンゼルスにおいて行われ、グローバルデザイン担当専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏、インフィニティ事業本部商品戦略企画部長であるエリック・リゴー氏のトークセッションのほか、シンガーソングライダーのアロー・ブラックによるパフォーマンスも行われています。
参照:NISSAN