| EVにとっての参戦障壁が低い代わりに、EVにとっては試練も多い |
トルク特性に優れるEVにとってはチャンスを活用しやすいレースでもあるが
さて、アメリカでは一大イベントでもある「パイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナル」。
これは106年の歴史を持ち、数回の中止を経て今年はなんと記念すべき100回目を迎えます。
そこで各自動車メーカーや各チーム、そして個人も名乗りを上げつつ自身のマシンを公開している状況ですが、今回はサムライスピードがパイクスピークに挑戦する日産リーフを公開することに。
日産リーフ「サムライスピード」はこんなクルマ
もちろん「世界一過酷」とも言われるパイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナルを走るからには普通のリーフであるはずはなく、フロントには巨大なスポイラーにカナード、サイドにもウイング、さらにリアにも巨大なウイングを装備しています。
サムライスピードはゼロイースクエアによって運営されるエクストリーム・パワー・スポーツチームで、日産リーフを使用してのパイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナル参戦は2年連続だといい、今年の参戦については「これまでの参戦から得た知見を生かしたセッティングを行い、軽量化に務めた」とのこと。
すでに車両はワシントン州ポートランド港にて陸揚げされており、先遣隊が車両を移動させてメンテナンスとカラーリングの仕上げを行いレースに備えている状態だとされますが、出力や車体重量等のスペックは現時点では公表されておらずナゾのまま。
パイクスピークはEVが活躍できる数少ないレース
ちなみにこの数年、EVもパイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナルへと多く参戦するようになり、2018年にはフォルクスワーゲンがID.Rにて7分57秒148という前人未到のタイムにて総合優勝を飾ったことも(ドライバーはロマン・デュマ)。
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このほかにもテスラ、ポルシェ911のEVコンバートなどが過去のパイクスピークを賑わせていますが、EVでレースを走るに際して最大の問題となるのはその重量だと思われ、さらにパイクスピーク・ヒルクライムのような「登り一徹」なレースだとさらに問題がクローズアップされることになるものと思われます。
よってバッテリーを「必要なだけ残して」削ることになるかと思われるものの、全長約20キロのコースを走り切るだけのバッテリー残量を計算するのは難しそうでもありますね(事前にこのコースを走ることはできない。そして電欠もあってはならない)。
話をこの日産リーフに戻すと、見たところ4ドアから2ドアに改装されており、もしかすると後部ドアは「溶接」してボディ剛性を高めているのかも。
さらに車体後部の「サムライ」グラフィックが印象的ですが、このカラーリングは現地の「AV Custom Wraps」によるものだとアナウンスされています。
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