| ただしスバルは販売地域ごとに大きな”自治権”を認めており、仕様地によって仕様は大きく異なるようだ |
これまでにもアフリカやオーストラリアが独自の「WRX」を発売している
さて、スバルが北米市場向けに「WRX TR」を発表。
これは2000年代にやはりアメリカ向けに発表された「WRX TR」に次ぐもので、TRとは「チューナーレディ」を指し、アフターマーケットパーツによってカスタムすることを前提としたシンプルかつハードコアなグレードです。
ただ、前回のWRX TRは様々な装備を省いたシンプルなバージョンであったものの、今回のWRX STIは「最上位グレード」として位置づけられており(価格は現時点で未公開)、様々なアップグレードが施されています。
新型スバルWRX TRはこんなクルマ
まず、WRX TRはブレーキがアップグレードされ、フロントとリアにはそれぞれ6ピストンと2ピストンのキャリパーを備えたブレンボ製システムが採用され、大型のローターとパッド、そして強化されたブレーキマスターシリンダーが備わります。
スバルによると、この新しいセットアップにより、ドライバーはペダルフィール、制動力、優れた耐フェード性を向上させることができるといい、キャリパーはレッドにて仕上げられ、スポーティな雰囲気を演出されることに。
加えてWRX TRには19インチホイール、そしてウェット、ドライコンディションでのブレーキ性能とグリップ力を向上させる245/35ブリヂストン・ポテンザS007タイヤ、より硬めのスプリングが装着され、さらにダンピングレートの変更、ステアリングラックの再調整も行われています。
これらの変更により、乗り心地を損なうことなく、よりシャープなステアリングレスポンスとボディコントロールが向上しているとアナウンスされており、なかなかに高い魅力を持つモデルに仕上がっているようですね。
一方エンジンについてはアップグレードがなされず、通常モデル同様にターボチャージャー付き2.4リッターエンジンを踏襲し、最高出力271PSを発生し、オーストラリア版で達成される「3PSアップ」はないもよう。
インテリアについては「軽量化とヘルメット着用時のヘッドルーム確保のため(これ重要)」電動サンルーフを廃止したほか、フロントにはサポート性の高い、ショルダーサポートが設けられたレカロシートを採用。
表皮はブラックとグレーのウルトラスエード、そして8ウェイのパワー調整が可能だと説明され、そのほかのインテリアの部位についてはレッドアクセントが用いられています。
そのほか、WRX TRには標準車に(北米で)備わるすべての装備が与えら、11.6インチのタッチスクリーンワイヤレス接続可能なApple CarPlay/Android Auto、Bluetooth、リバースカメラ、そしてアイサイト(北米だとこのWRX TRにて、初めてマニュアルトランスミッションに搭載されることになる)など。
なぜ新型スバルWRX STIにはリアウイングがない?
なお、先日オーストラリア経由にてリークされたWRX TR(現地ではSEを名乗る可能性)には大きなリアウイングが装着されており、しかし今回北米で発表されたスバルWRXTRにはそれが「なし」。
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スバルが今週発表する新型車、WRX TRの画像とスペックが流出。なおTRとは「チューナーレディ」を意味し、アフターパーツでカスタムすることを想定か
| スバルWRX S4よりもスパルタン、19インチホイールやブレンボ製ブレーキシステムの装備も | なお、アメリカでは2006年にWRX「TR」が導入されたことがある さて、スバルが先日ティーザーキャ ...
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その理由についてはスバルUSAの広報担当者であるトッド・ヒル氏がこう語っています。
その理由はこうです。米国では、リアウイングは常にWRX STIと関連しており、WRX STIにのみ装備されてきました。他の市場では、この大型ウイングは(STIではない)WRXモデルにも採用されていますが、我々スバルUSAでは、WRXとSTIの名に泥を塗るようなことはしたくなかったのです。
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