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フェラーリ、段差や小さな障害物を検知して自動的にブレーキをかける特許を出願。フロントバンパー保護システムとして機能?

フェラーリ

| もちろん、フェラーリが出願するすべての特許が「実際に採用」されるわけではない |

フロントスプリッター破損、もう心配なし?


スーパーカーオーナーなら誰もが経験する悩み、それが低すぎる車高ゆえのフロントスプリッター(フロントバンパー)損傷です。

小さな段差や駐車場の車止めに気づかず、特にフェラーリの場合はこのパーツが「カーボンファイバー」であることも少なくはなく、一旦ヒットすると数万円どころか数十万円、あるいは数百万円のダメージにつながることも珍しくありません。

フェラーリがそんな問題を解決するために立ち上がる

そんな問題を解決するためか今回フェラーリが新たな特許を出願しており、その内容は、走行中に車高に対して障害物が危険な高さかどうかを自動で検知し、必要に応じてブレーキを作動させるというものです。

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特許の仕組み

フェラーリの特許によれば、

  • センサーで前方の障害物の高さを検知
  • 車両の車高と比較してリスクを判定
  • 危険と判断すれば警告音を発し、さらに自動的に減速

といった流れになりますが、特許文書には「特に駐車時に有効」と記されており、縁石や車止めなどでのスプリッター損傷リスクを大幅に減らせるとしています。

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さらに興味深いのは、このシステムが車速をあらかじめ把握していなくても作動する点で、センサーで距離変化を計測し、独自の計算式で速度を割り出す仕組みを採用しています(よって、障害物前で急激にブレーキをかけ、乗員を驚かせるということはなさそうだ)。

通知方法についても、車内のアラート音だけでなく、スマホやインフォテインメントに通知できるとされており、競合メーカーの特許を避ける狙いもありそうですね。


実用化の可能性と課題

もっとも、これはあくまで特許出願段階であり、必ずしも市販車に採用されるとは限りませんが、実用化した場合の懸念点としては、例えば走行中にビニール袋や紙くずなどが路上にあった場合でも反応してしまい、突然の急ブレーキが追突事故につながる可能性があること。

実際、いくつかの自動車メーカーが採用するブレーキ連動型歩行者検知システムでは、「不要な」検知を行うことで不必要に減速したり出力が制限されることがあるため、こういった便利機能は常に「それに付随して引き起こされる問題と表裏一体」であるとも考えられます。

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現在のスーパーカーに搭載されるフロントリフト機構(車高を一時的に上げる機能)との連動については特許内で触れられていませんが、これが実現すればさらに有効なソリューションとなることは間違いなく、これで「フェラーリオーナーの”予想外の”出費」を抑えることができるようになるのかもしれませんね。

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まとめ

  • フェラーリが「低車高車専用の自動ブレーキ」特許を出願
  • 障害物を検知し、スプリッター損傷を未然に防止
  • スマホ通知や独自の速度算出方法も採用
  • 実用化されれば便利だが、安全性には課題も

スーパーカーのオーナーにとって「ありがちな悩み」に真正面から取り組むフェラーリの姿勢は高く評価でき(以前には、長期保管時にタイヤにフラットスポットを作らないようにという特許も出願されている)、しかし実際に採用されるかどうかは今後の動向を見守る必要がありそうです。

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参照:CARBUZZ

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