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リマックが最新の「46ミリバッテリーセル」を使用しバッテリーパック内の容積率を75%にまで改善することを目指すとの報道。なおテスラは64%、ポルシェは63%

2022/07/20

リマックが最新の「46ミリバッテリーセル」を使用しバッテリーパック内の容積率を75%にまで改善することを目指すとの報道。なおテスラは64%、ポルシェは63%

| リマックも相当に進んでいるが、やはりテスラもかなり進んでいる |

まだまだバッテリーは改良の余地を大きく残しているようだ

さて、リマックがバッテリーパックのエネルギー密度を高めるため、より大きな直径(46mm)を持つ円筒形セルを用いた新型バッテリーモジュールの開発を行っている、との報道。

リマック・テクノロジーの研究・先端技術部門責任者であるワシム・サルワル・ディロフ氏は「車体の一部を形成する構造用バッテリーパックの開発に取り組んでいる」そして「セルからパックへの変換効率を改善する」と述べています。

一体これは何を意味しているのか

こういったコメントを見ても一体何を意図しているのかサッパリではあるものの、さらにリマックのコメントを読み進めてみると、「バッテリーパックの質量全体の75%をセルが占めるようにすることが目標」だとしており、つまりは「バッテリーパックの中になるべく隙間を残さずセルを詰め込む」という意味なのだと思われます。

ちなみに現在リマックのハイパーカー「ネヴェーラ」では67%、テスラ・モデル3では64%、ポルシェ・タイカンでは63%だそうですが、テスラが高い容積率を実現しているのは「46ミリ径のバッテリーセルを導入しているから」だといい、リマックもこれに追従しさらにその効率性を高めるということになりそうです。

参考までに、テスラはこの46ミリ径バッテリーを導入した最初の自動車メーカーで、「直径46ミリ、高さ8ミリ」というところからこのバッテリーは「4680」とも呼ばれており、テスラによれば「容積が小さく、しかしエネルギー密度が高く、かつ製造コストが安く、従来のリチウムイオンバッテリーに比較してエネルギー密度が5倍高く、一回の満充電あたり航続可能距離を16%伸ばせる」とのこと。

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さらに参考までにですが、テスラの「46ミリ径」バッテリーはテスラのバッテリーとは異なり高さを自由に変更できるといい、これによって車体の様々な場所に最適なサイズのバッテリーを搭載することが可能となり、その搭載効率や重量バランスを改善することができそうです。

スーパーカー、ハイパーカーへのバッテリー搭載場所は限られる

なお、車体サイズに余裕があったり、運動性能をシビアに追求する必要のないSUVやミニバン、サルーンだと「床下にバッテリーを敷き詰めればOK」ということになりますが、運動性能が重要な成立要件となるスーパーカーやハイパーカーの場合、床一面にバッテリーを配置するとシートポジションが高くなってルーフ位置が高くなったり、それによって前面投影面積が増えて空力が悪化したり重心が高くなったりします。

よってスーパーカーやハイパーカーをエレクトリック化する場合、バッテリーを(シート下には積まないなど)分散して搭載する必要がでてくると思いますが、そうなると重要となってくるのが『容積あたりの効率』。

これらのクルマはできるだけコンパクトに作ることが好ましく、よって隙間があることはすなわち無駄に繋がるわけですが、以前にフェラーリが出願したエレクトリックスポーツカーの特許図面を見ると、「シート後ろ」「助手席足元」など複数箇所にバッテリーを”小分け”して搭載しており、こういった場所に使用されるバッテリーパックについては容積効率が重要視され、リマックの新しいバッテリーパック、そしてその中に設置される”高さを自由に変更できる”バッテリーセルは非常に有用だと思われます。

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加えてリマックは「最高のセルを調達するためにバッテリーメーカー3社と協議を重ねている」と述べ、さらに「ハードの改善も得意分野ではあるが、我々の本当の得意分野はソフトウエアであり、どのようなセルであっても競合他社よりも多くの性能を引き出せることが自慢だ」とも。

たしかにバッテリー制御ソフトウエアは非常に重要だとされ、バッテリーパックはそのままでも、ソフトウエアのアップデートを行うことで航続可能距離が伸びることでもそれを知ることができますね。

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参照:Auto News Europe

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