たぶん市販時には「ファストバック」という名前ではなくなりそう
FCA(フィアット・クライスラー・オートモビル)は2018年のサンパウロモーターショーにて「ファストバックコンセプト」を発表していますが、フィアットはこれを南米市場向けとして2020年に市販する、とアナウンス。
つまり、残念ながら南米以外では発売されないということになり(実際にFCAは南米向けに「トロ」なるピックアップトラックも販売中)、しかし今回レンダリングアーティストがその「市販モデル」、そして「アバルトバージョン(アバルトと言うからには南米以外でも販売されそう)」を作成して公開。
フィアット「ファストバック・コンセプト」はこんなクルマ
なお、「ファストバック」とはボディ形状の一種で、ルーフからリアエンドに向けて傾斜するボディライン、かつリアウインドウとトランクとの明確な段差を持たないデザインを指しています。
よってポルシェ911もそうですし、
ポルシェ・パナメーラも同様。
そのほかはアウディA7スポーツバック、A5スポーツバック、BMW 3シリーズ・グランツーリスモ、6シリーズ・グランツーリスモも”ファストバック”。
一方、BMW 4シリーズ・グランクーペや6シリーズ・グランクーペのようにリアトランクの段差があるものは「ノッチバック」と呼ばれます(相変わらずBMWはややこしい)。
話がずいぶん逸れましたが、フィアット・ファストバック・コンセプトはこういったクルマ。
クーペやクーペスタイルセダンというよりは「クーペスタイルSUV」というべきボディ形状を持ち、道路事情のよくない南米には向きそうな一台です。
南米は比較的独自の嗜好を持つと言われ、そのためかファストバック・コンセプトもほかのフィアットとはかなり異なる雰囲気を持っています。
とくにヘッドライトやテールランプは「独特」で、前後の「FIAT」ロゴも他には見られないもの。
そしてコンセプトカーということでドアミラーはおそらく「カメラ」に、そしてドアハンドルは「レス」。
ファストバック・コンセプトが市販化されればこうなる?
そしてこちらが今回公開された「市販モデル」の予想レンダリング。
ドアミラーが通常の「鏡」へ、そしてエンブレムもほかのフィアット/アバルト同様に、そしてドアハンドルも与えられています。
こちらは「ツートン」仕様。
リアはこう。
フロント同様にナンバープレートが装着されるなど「現実的」に。
こちらは単色バージョン。
良く見るとヘッドライト内部は「アバルト124ロードスター」から引っ張ってきているようですね。
正直なところ「かなり魅力的なクルマ」だと考えていて、南米市場専用となるのが惜しい一台。
ただ、日産「キックス」ももともと南米専用であったものの、後に北米へと販路を拡大しているので、この「ファストバック・コンセプト」も、その市販後の反響次第ではほかマーケットへの導入があるかもしれませんね。
VIA:Aksynov Nikita