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フェラーリがポルトフィーノの改良版、「ポルトフィーノM」を発表。
フェラーリはおおよそ5年で改良モデルを発表する傾向にありますが、ポルトフィーノの場合は2017年に発売されているので、わずか3年で改良版が登場したということになりますね。
なお、フェラーリは以前に「モデルサイクルを短縮する可能性」を示唆しており、これが実践されたということになりそうです。
「M」はmodificatoのM
フェラーリの場合、「M」はmodificata、つまりイタリア語で改良モデルを指す意味として用いられたことがありますが(456Mや575M)、今回もその命名法則をリバイバルしたということになりそう。
たしかに別モデルとしての名を与えるほど大きな変更はなく、まさに「ポルトフィーノM」という名称がぴったりなのかもしれません。
もっとも大きな変更は8速トランスミッションの採用で、これは従来の7速に比較すると20%小さく35%高いトルクデリバリーが可能だとされています。
エンジンは3.9リッターV8ツインターボを継続し、しかし出力は20馬力向上し(620馬力)、これはローマと同じ数字。
0-100km/h加速は3.45秒(先代よりも0.05秒速い)、0-100km/h加速は9.8秒、最高速度は320km/hだとアナウンスされています。
そのほかだと前後バンパーそしてランプが変更されており、フロントだとバンパー下部左右のダクト周辺の形状がアグレッシブになり、ヘッドライト内部構造が変更に。
フロントバンパーのサイドはフロントフェンダーにつながる形でスリットが設けられており、先代ポルトフィーノに比較してダイナミックな印象を持つようです。
リアだとテールランプが変更されているように見え、バンパー形状がフロントと連動するデザインによってダイナミックに。
フェラーリ・ポルトフィーノMのインテリアはこうなっている
そしてこちらはポルトフィーノMのインテリア。
変更幅は大きくはなく、ローマに採用されたフルデジタル式メーターや新型インフォテイメントシステム、タッチ式スイッチを持つステアリングホイールは残念ながら不採用。
ただしドライビングモードには「RACE」が追加されて合計5モードとなり、その対極にあるとも思われる「ベンチレーション付きシート」や数々の運転支援装置もオプションとして用意され、様々な要望に応えることができるポテンシャルが与えられているようです。
トランスミッションやエンジンがローマ同様に変更されたとはいえ、インテリアはローマに比べ「ひと世代前」となっていて、ローマとの価格バランスは気になるところ。
「リトラクタブルルーフを持つ」というアドバンテージはあるものの、あまりにローマより価格が高いと、その差を正当化するのは難しいかもしれません。
やはりフェラーリは購入のタイミングが難しい
ちなみにぼくは過去にポルトフィーノを買おうとしたことがあって、その際はちょうど発売されて1年くらい経過した頃でしたが、当時で「納車2年待ち」。
つまり手元に来る頃には「新車発表から3年が経過しており、妥当なところで納車されてから(当時予定されていた5年目の改良まで)あと2年しかないのか」と思い注文を踏みとどまっていて、次にニューモデルが出たらその瞬間に注文しようと考えていたわけですね。
そしてもし、その時に注文していたら、納車されるかされないかのタイミングなのに「すでに旧型」になってしまっていたわけで、フェラーリはここが恐ろしい、と思います。