| 開発自体はすでに開始され、サプライヤーは「現地」で調達との報道も |
さて、何かと話題の「ジムニー5ドア」。
インドのカーメディア、インディアンカーニュース(ICN)が「インド生産ジムニー」のタイムラインについて報じており、これによると5ドアジムニーは「2022-2023年に登場」とのこと。
流れを追って説明すると、すでにスズキとインドのマルチとの合弁会社、「マルチ・スズキ・インディア」がCKD(コンプリートノックダウン)のための設備を日本からインドへと輸入したのは既報の通り。
数ヶ月以内には「3ドア」ジムニーの生産をインドで開始
そしてマルチ・スズキ・インディアはこのCKD設備を利用して数ヶ月以内に「3ドアジムニー(日本でのジムニーシエラ)」の生産を開始する、とのこと。
なお、当初はコンポーネントやパーツについては「(おそらく日本から)輸入」することになるそうですが、ゆくゆくはインド国内からのソーシングも検討しているとされ、すでにサプライヤーとの交渉をスタートさせているようですね。
インド産ジムニーは他国へも輸出
もちろんこの「インド産ジムニー」はインドから他の国へと輸出されることになり、これによってマルチ・スズキは現在の輸出比率を7%から20%にまで引き上げたい、としています。
マルチ・スズキ全体での生産能力は年間150万台だとされるので、現在の輸出が7%だとすると10.5万台という計算に。※スズキ・モーター・グジャラートは50-75万台の生産能力を持っている
そしてこれを20%(30万台)に引き上げるとなると、約20万台が輸出分としてプラスされることになり、もちろんこの全部がジムニーでないにせよ、相当な台数のジムニーがインドで生産され、世界中へと旅立つことになりそうです。
そうなると、日本で生産しているジムニーも「より多くを日本に振り分けることができる」ようになり、ジムニーの納車も少しは早くなるのかもしれません。
マルチ・スズキはすでに5ドアジムニーの開発を開始
このノックダウン生産の準備と同時に、マルチ・スズキは5ドアジムニーの生産をスタートさせたと言われますが、同時に伝えられるのは、残念ながら「5ドアジムニーはインドのみ」での販売ということ。
ただしこれは「インド生産の5ドアジムニーが」ということなので、もしスズキがこの設計を日本とも共有し、日本で5ドアジムニーを生産する可能性もゼロではない、と考えています。
なお、今から開発を行うために市販までには時間を要し、発売されるのは2022-2023年だと言われ、マルチ・スズキとしては同じくインドの自動車メーカー、マヒンドラの発売している「Thar(サー)」のシェアを奪いたい模様。
ちなみにスズキはインドにて「ジムニーのロング版」としてジプシーを生産していたことがあり、これは5ドアではないものの、積載能力を強化したという意味では「5ドアジムニー」とコンセプト的には近い、と思われます。
そのため、5ドアジムニーについて、ジムニーではなく「ジプシー」を名乗る可能性もあると報じられていますが、装備についても拡充が図られ、タッチスクリーン式インフォテイメントシステム、スマートフォンコネクティビティ、オートエアコン、キーレスエントリー、エンジンスタート/ストップボタン、オートマチックヘッドライト、デュアルフロントエアバッグ、そのほか様々な運転支援装置が標準装備化される可能性もあるようですね。
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参照:ICN