| 紅旗の第一号試作車はマツダの市販車第一号よりも早く登場していた |
さて、はじめて中国車(紅旗H9)が日本へと正規導入されるということで大きく盛り上がっている中国・紅旗。
この紅旗(ホンチー)は中国国営である中国第一汽車集団有限公司(1953年設立)の所有する高級車ブランドで、1958年に毛沢東の命によって誕生したとされています。
現在は「L5」「L7」「L9」「H5」「H7」「H9」「E-HS3」「HS5」「HS7」「E-HS9」というモデルが存在し、「L」シリーズはレトロな高級官僚や上級国民向けの威厳あるシリーズ、「H」は一般向けの現代的な高級セダン、そして「S」がつくのがSUV(Eは電動車)。
紅旗は日本市場へと本格的に進出?
そんな紅旗ですが、ひとまずは高級セダン「H9」が日本へと輸入されると言われており、しかしこれは紅旗資本の日本法人が設立されるわけではなく、輸入代理店を通じての”正規輸入”だとされています。
ただ、今後は日本市場へと本格的に進出する計画を持っているのか、今回日本語対応のコンテンツを公開しており、ここでその内容を見てみましょう。
中国・紅旗の歴史はこうなっている
まず、歴史の第一歩は1958年の「東風」。
毛沢東自らが試乗を行ったようですね。
ちなみにボンネット上のマスコットは「龍」。
それと同時に送り出されたのが「紅旗」なのだそう。
ちなみに100年の歴史を持つマツダの最初の市販車は1960年の「R360クーペ」なので、紅旗はけっこう前からクルマをリリースしていたということになります。
そして1960年には「世界自動車年鑑」へとCA72が収録されることに。
このデザインは高く評価されたそうですが、このCA72、そしてその後のCA770が現代の「L」シリーズのデザイン的源流となっているようです。
1965年には、CA770の3列シート車が国家指導者専用車、そして国賓車へ。
1984年にはCA770TJが建国35周年記念のパレードに使用。
なお、この車両は特別に設えられた「閲兵用オープンカー」とのこと。
1999年にはCA772TJが建国50周年記念のパレードにも。
2009年にはCA7600Jが建国60周年のパレードに使用されています。
画像の「コピペで増やした」かのような兵士の一糸乱れぬ姿勢が中国の統率力の凄まじさを物語っているようですね。
2015年にはL9が閲兵専属車両として採用。
2018年にはL5が民生用として展開開始。
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紅旗L5は細部に至るまでのカスタムが可能
なお、L5は2018年1月8日から一般人でも購入が可能となっており、公式サイトから申し込みを入れれば「48時間以内に」専属サービス担当から連絡がある模様。
ただしここで即「購入が可能」となるわけではなく、約30営業日を要する「購入資格審査」があり、この審査にパスすれば電話にて連絡があるそうです。
ちなみにこの購入資格の有効期限はわずか10日なので、この間に購入意志を固める必要が生じますが、注文時には車両価格の20%以上を支払う必要があると記載されています。
そして手付を支払った5営業日以内には専属担当から連絡があり、中国は長春にあるカスタマイズセンターでの打ち合わせスケジュールの調整開始。
仕様が決まった後には残金を支払い、そこから生産に入るようですね(生産状態は定期的に教えてくれる)。※多くの高級車では、生産完了後、登録前に残金を支払うことになるが、紅旗では先払い
最後は「納車」となり、完成20日前に納車日の段取りについて連絡をくれるそうですが、どうやら納車式は盛大な式典として開催されるようで、紅旗は「式典出席用のオーダー礼服1着」をプレゼントしてくれる模様(スゴいな・・・)。
さらには貧困救済ドリーム基金の「愛の親善大使」として招待を受けることになると紹介されており、ということは車両本体価格の一部が慈善事業のための寄付へと回されるのかもしれませんね。
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参照:紅旗, FAW