| ホイールは3ピースのBBS、内装もスペシャルカラーに |
走行は約77,000キロ、予想落札価格は非公開 |
さて、ワンオフ仕様のポルシェ930ターボ「スラントノーズ」が競売へと登場予定。
この「スラントノーズ」は911らしい「カエル顔」をスーパーカー風のリトラクタブルヘッドライトへと置き換えるものですが、当時約550万円という破格の価格にてオプション設定されたもの(当事の車両本体価格の半分くらい)。
なお、この「異常な価格」については理由があり、まずはいったん普通の930として製造し、その後に分解してスラントノーズへと組み替えるため。
よってパーツ代が「余分に」かかり、分解や組み立ての手間が「プラス」されることになるわけですね。
ポルシェはこういった非効率的なオプション装着を2000年代はじめまで行っていたと言われ、たとえば「オーダーカラーによる内装のフルレザー化」についても、普通の911として組み立てたのち、内装を分解して新たにレザー内装を組み付けた、とも聞いています。
ちなみにこの「スラントノーズ」導入については諸説あり、「935同様の外観を求める声が多かった」「後ろを向いて走ったほうが空力に優れると揶揄された911のルックスを懸念し空気抵抗に(ポルシェが)配慮した」「フェラーリへの対抗上、スーパーカールックを実現する必要があった」等の説がある模様。
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さらにポルシェによってカスタムが施される
さらにこの個体については、ポルシェ自身が提供する「スペシャルウィッシュ(今で言うエクスクルーシブ・マヌファクトゥアのようなもの)」プログラムによってカスタムされ、ボディカラーはガーズレッド、ホイールはゴールドディスクにシルバーリムのBBS。
エンジンにも手が入り、「パワーキット」がポルシェの工場によって装着されて出力は通常の282馬力から300馬力オーバーへと引き上げられています。
内装もやはりポルシェによってカスタム
そしてインテリアもポルシェによってカスタムされ、レザーのカラーは「シャンパン」。
ダッシュボード、シート、ドアパネル、ステアリングホイール、センターコンソール、トランスミッショントンネルに至るまでシャンパンカラーのレザーにて覆われ、シートのパイピングはピンクのようにも見えます。
そしてこの930ターボ”スラントノーズ”はずっとオーナーに大切にされており、2018年に開催されたゴールドコーストPCA ポルシェ・バイ・ザ・ベイ・コンクール・デレガンスで2位を獲得するなど、数々の賞を獲得しているようですね。
ダッシュボード、そしてシフトノブにはウッドが使用されています。
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