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ピニンファリーナが「砲弾のような」形のコンセプトカー「テオレマ」発表!久しぶりにコンセプトカーらしいコンセプトカーが出てきたな・・・

ピニンファリーナが「砲弾のような」形のコンセプトカー「テオレマ」発表!久しぶりにコンセプトカーらしいコンセプトカーが出てきたな

| 最近のコンセプトカーはいずれも「近い未来の電動化社会」を意識した現実的なものばかりだった |

さすがはピニンファリーナ、発売を考えない大胆なコンセプトカーを発表

さて、イタリアのデザインハウス、ピニンファリーナが新型コンセプトカー「テオレマ(Teorema)」を発表。

これは未来の共有モビリティのためのデザインとエアロダイナミクスに焦点を当てた電気自動車そして自律走行車であり、ピニンファリーナのコンセプトカーとしては初めて完全にバーチャルワールド上で開発されたもので、デザインプロセスの迅速化と効率化を実現している、とのこと。

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ピニンファリーナは現在インドのマヒンドラ&マヒンドラが所有しており、同じグループにはエレクトリックハイパーカー”バティスタ”をまもなくリリースする「アウトモビリ・ピニンファリーナ」も。

つまりデザイン会社としての「ピニンファリーナ」と、自動車メーカーとしての「アウトモビリ・ピニンファリーナ」とはまた別会社ということになりますが、「同じグループ内にある」ということですね。

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デザインはイタリアと中国の両方にて

なお、このピニンファリーナ・テオレマはカンビアーノ(イタリア)と上海(中国)のチームが共同で行っており、プロジェクトを主導したピニンファリーナのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるケビン・ライス氏いわく「テオレマは、人々に、渋滞の増加やその他の妥協による不満を感じることなく、車に乗る、運転する、旅行するという生活の喜びを取り戻したいと願ってデザインされた」。

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そしてデザインの過程では拡張現実(Augmented Reality)、仮想現実(Virtual Reality)、複合現実(Mixed Reality)技術を用いた、とも紹介されています。

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このテオレマはベンテラー(Benteler)社の設計したEV用スケートボード型シャシーをベースにしており、そのため室内フロアが「フルフラット」そして空間そのもの最大効率を追求しています。

全長は5,400ミリとかなり大きく、反面全高は1,400ミリと低めに設定されています。

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そのデザインはエアロダイナミクスを追求

エクステリアのデザインにおいては、効率性を高めるためのエアチャンネルやダクトを備えたエアロダイナミックなシルエットが特徴で、フロントエンドにはLEDライトで囲まれた大きな開口部があり、そこから取り入れたエアはワイドなフロントフェンダーの後ろへと排出されます。

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車体は「砲弾型」を採用しており、ウインドウもフロントからリアへ向かうにつれ広くなるデザイン。

リアフェンダーとリアセクションは一体化しており、そのままカムテールへと繋がっています。

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ピニンファリーナ・テオレマのインテリアは「未来」そのもの

ピニンファリーナ・テオレマは1+2+2という珍しいレイアウトを採用していますが、これが「前から後ろにゆくにつれ広がる」デザインを可能としているようですね。

ちょっと前まではこういった「完全自律運転」を標榜したコンセプトカーが多く、ステアリングホイールを持たないものが大半であったように思いますが、最近だと「自動運転はやっぱり無理」と悟った自動車メーカーも多く、コンセプトカーから「自動運転」というファクターを排除するケースも。

ただ、ピニンファリーナ・テオレマの場合は、そもそも市販を前提としておらず、単に可能性を追求したクルマということで思い切ったデザインを採用するに至ったようですね。

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なお、乗降に際しては「リアエンドが開き、ルーフが上前方に伸びる」とのことで、やや特殊な乗降方法を取ることになりそう。

このあたりからも、このテオレマはドライバーズカーではなく、「快適な移動のための手段」として考案されているということがわかります。

ちなみにフロアは自発光式で、足音を感知して乗員を誘導するべく光が流れるようですね。

そして乗員が「最大限にリラックスできる」ことを目指し、シートはイタリアのポルトローナ・フラウとの共同開発だとされ、シートは様々なアレンジが可能となり、形状そのものも大きく変化する模様。

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完全自律走行を想定しているため、ダッシュボード上には従来のステアリングホイールはなく、使用時にはさまざまな形状のポップアップボタンが現れるのみにとどまり、ドライバーは、「Autonomy」「Drive」「Rest」の3つの走行モードを選択するだけ。

Autonomyモードでは運転席が後席を向き、Driveモードでは運転席が前方を向き、Restモードでは助手席がフラットに折りたたまれ、2つのベンチまたはコット(左右に1つずつ)が姿を現します。

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そのほか、WayRay社が開発した「True Augmented Reality(トゥルー・オーグメンテッド・リアリティ)」技術と、コンチネンタル・エンジニアリング社によるインテリジェント・ガラスとの組み合わせにて、室内後部に「インタラクティブなバーチャル・イメージが表示される」そうですが、このスペースを確保するための「ワゴン形状」なのかもしれませんね。

参照:Pinifarina

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