| アルファロメオは「ステランティス」が誕生したことによって大きくその方向性を変化させることに |
今後はより高級そしてプレミアムを目指すことになりそうだ
さて、アルファロメオの新CEO、ジャン・フィリップ・インパラート氏によると、我々が販売しているのはアルファロメオであり、ほかメーカーがそうしているように「iPadを販売しているのではない」。
これはつまり、フロントに大きな液晶パネルを並べたり、センターコンソールに大きなタッチパネルを装着したりといった他社の動きを批判すると同時に、自社の製品はあくまでも「自動車」であり、ドライバーにフォーカスすべきだと主張しているものと思われます。
多くの自動車メーカーは、将来のクルマを「走るスマートフォン」だと捉えているが
しかしながら、アルファロメオのこういった考え方とは裏腹に、ほとんどの自動車メーカーが考える"将来"は「自分で運転するクルマ」よりも「自動運転」、さらにいうなれば「走るスマホ」。
BMWやミニ、メルセデス・ベンツ、アウディにこういった傾向が強く、よって中には「搭載されるディスプレイを合計すれは50インチくらいになる」モデルも。
コンセプトカーだと最近アウディが発表した「グランドスフィア」あたりにその傾向が顕著で、これは「エクスペリエンス」を重視したクルマであり、つまり「乗っている間に、運転せずにほかの何ができるのか」ということを考えた逆説的なクルマでもありますね。
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アルファロメオは今後大きくブランドシフトを行うことになりそうだ
ただしアルファロメオの場合、上述のように「ドライバーを中心とし、可能な限りディスプレイの数を少なくする」という方針を採用しており、電動化が進む自動車業界においても「魅力的なドライブを提供し、ドライバーを中心としたクルマを作ることがブランドの成功に欠かせない」とジャン・フィリップ・インパラート氏は考えているよ模様。
そしてアルファロメオはこれから「プレミアム化」を進めると見え、現在ジュリアに採用している「ジョルジオ」プラットフォームを捨て、ステランティスの持つSLTA−Largeアーキテクチャー(マセラティのセダンやSUVに採用されている)を採用するとも述べており、そして米国市場を重視した製品展開を行う、とも。
なお、この方針転換については、PSA(プジョー・シトロエン)と合併することによって、これまでアルファロメオが得意としてきたコンパクトクラスを続ける意味がグループ全体として乏しくなり(プジョーやシトロエンと競合する)、しかしスポーツイメージ、そしてかつて高級セダンを作っていたという事実を生かして「上級移行」させることがグループの方針として決まったのかもしれません(プジョーも同様に、上級移行を発表している)。
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加えて、アルファロメオは「信頼性の高いパフォーマンス」にこだわり、トナーレの発表を延期することも決めており、当初は夏あたりに発表する予定だったものの、より高い性能と品質を持たせるために「もう少し時間をかけて熟成させ、満を持して発表することにした」ようですね(ジュリアについては、熟成前に発売してしまったため、発売後にトラブルが多発した)。
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参照:Caradisiac