| 価格は公表されていないものの、おそらく1億円くらいと言われている |
この規模で会社が成り立つのがちょっと不思議
さて、2013年にもハイパーカー「エヴァンタ771」を発表したイタリアの自動車メーカー、マッツァンティ・アウトモビリ(Mazzanti Automobili)ですが、今回開催されたフィレンツェ・ビエンナーレでは、そのエヴァンタの新バリエーションとなる「ピューラ(Pura)」を発表。
このハイパーカーはイタリア・トスカーナ州にて限定生産されるそうで、購入者は好みに応じて細かいカスタムを行うことができる、と紹介されています。
マッツァンティは意単なる新興ハイパーカーメーカーではなかった
なお、このマッツァンティは新興ハイパーカーメーカーというにはちょっとした歴史を持っていて、2013年にまずベースモデル「エヴァンタ」を発売し、2016年には上述の「エヴァンタ771」と「エヴァンタ・ミッレカバリ」、さらには「エヴァンタ781」「ミッレカバリR」も発売しています。
つまり「コンセプトカーばかりを発表し、しかし実際にはいつまでたっても市販モデルを発売しない新興スーパーカー/ハイパーカーメーカー」とはちょっと違う、ということですね。
今回発表されたエヴァンタ・ピューラはこれまでのエヴァンタシリーズに対していくつかのアップデートが施されており、最大のポイントは先代モデルよりも90kg(198ポンド)少ない1,290kg(2,844ポンド)の重量を実現したこと。
搭載されるエンジンはGMから供給を受ける(コルベットにも積まれる)スーパーチャージド6.2リッターV8で、その出力は750ps(560kW / 761PS)、最大トルク910Nmを発揮します。
トランスミッションは7速オートマチックを採用して駆動輪は後輪のみ、0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は360km/hを超える、とのこと。
シャーシは、高張力の箱型断面を持つフレームスチールにモリブデンクロームを組み合わせたもので、サスペンションは前後ともマクファーソンストラットを採用しています。
ブレーキにはブレンボ製のカーボンセラミックディスク(フロント380mm、6ピストンキャリパー / リア360mm、4ピストンキャリパー)。
OZ Racingのホイールには、フロントに255/35R19、リアに315/30R20のミシュランタイヤが装着されていますが、ホイールセンターキャップはかなり凝った作りを持っており、パフォーマンスだけではなく芸術性をも重視したクルマのように見えますね。
ドアは「逆開き」のバンザイ・ドア。
ちなみにエヴァンタ771は7リッターV8(やはりGM製)を搭載し771馬力を発生しますが、こちらは0−100km/h加速3秒程度、最高速はやはり時速360キロくらいだと報じられており、2013年に登場した初代エヴァンタと基本形状をともにするものの、フロントスポイラー、エアスクープ、サイドミラー、リアウイングの形状が変更されているようです。
マッツァンティ・エヴァンタ・ピューラのインテリアはこうなっている
なお、マッツァンティの生産能力は年間5台程度に限られますが、一台一台が丁寧に作られ、インテリアだと高級ファッションブランドの協力を得て、自分の好きな素材や色を選ぶことができる、とのこと。
乗車定員は2名、そして今回公開されたプロモーション動画ではレザーやアルカンターラ、カーボンファイバーなどがふんだんに使われている様子を確認できます。
2013年に登場した初代エヴァンタと比較すると、センターコンソールのデザインが変更されており、現代のクルマらしく大型かつ最新のタッチ式インフォテインメントシステムが搭載され、ステアリングホイールにはセカンドスクリーンが取り付けられています。
ステアリングコラムに取り付けられるギアシフトパドルについては、オーナーの手の形をスキャンして最適なサイズにて製造され、ドライビングポジションもオーナーの体型に合わせて作られている、とのこと。
今回マッツァンティはこのエヴァンタ・ピューラの価格を公開していないものの、おそらくは9000万円くらいが最低価格になるんじゃないかと言われています。
エヴァンタ・ピューラのプロモーション動画はこちら
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