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ついにBMW i3の生産終了次期が決定。2022年7月に最後の生産が完了し、「後継モデルは存在しない」

2022/02/02

bmw i3

| 偉大なる失敗作がついにそのライフを閉じる |

ただしBMW i3の教訓はその後のモデルに生かされることに

さて、「残された時間が限られている」と報じられていたBMW i3。

すでに昨年7月には北米市場での販売を終了しており、あとは限られた市場のみで細々と販売が継続されていた状態ではあったものの、昨年末には最終限定モデル「BMW i3 ユニーク・フォーエバー」エディションが発売され、まさにカウントダウン状態であったわけですね。

さよならBMW i3。ついに生産が終了し、BMWが最終限定モデル「BMW i3 ユニーク・フォーエバー」エディションを発表
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2022年7月、ついにBMW i3はその生涯を閉じる

そして今回なされた報道だと、BMWの広報担当者が「2022年7月に最後のBMW i3が工場からロールオフする」と語ったといい、ついにそのライフが終了するということになりそうです。

BMW i3は「i8」とともに鳴り物入りで登場した電気自動車で、発表は2011年のフランクフルト・モーターショーにて、発売は2013年から。

BMWは当時この「i」ブランドをエレクトリック、そしてサステイナブルブランドとして発足させており、そのため、既存車種をエレクトリック化するのではなく、新規に「未来的な」デザインを持つクルマとして設計していて、さらには「製造方法すら」クリーンでなくてはならないということで、自然(風力や太陽光)を利用し発電できる環境に工場を新設。

さらに軽量性を実現するためにカーボン製モノコックシャシーを採用し、これは日本からカーボン繊維を輸入してアメリカで成形し、ドイツにて完成車へと組み立てるという長い動線をたどってようやく「自動車」としての形を成すこととなっています。

そのためにコストが非常に高くなってしまいサッパリ売れず、よってBMWはこの「i」ブランドをどうするか考えあぐね、一時は「自動運転とコネクティビティ」ブランドにシフトするという話もあったようですが、結局のところ本家BMWブランドへと格納され、独立性を薄めてサブブランド的扱いとなったようですね。

なお、その後BMWは「i」ブランドから「i4」「iX」を発売していますが、今後は「i7」「i5」が続くと言われていて、iブランドは当初の予定通りエレクトリックブランドとして存続するもよう。

ただしi8はすでに生産が終了し、i3も生産を終える今、その様相は大きく変わろうとしており、i4は4シリーズ・グランクーペをベースとし、i5は次期5シリーズ、i7は次期7シリーズ(のガソリンエンジン搭載モデルと)車体を共有することになると言われます。

つまりBMWは「コスト高な」EV専用としての開発を(あくまでも現段階において)断念し、割安なEVを製造する方向にシフトしたと考えられますが、i3での失敗は手痛い教訓になったのかもしれません。

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BMW i3後継モデルは?

そこで気になるのはi3後継モデルですが、これはi8後継モデルが存在しないように「i3後継モデルも存在しない」と言われています。

つまり成功を得られなかったi3のコンセプトは、たとえ焼き直したとしてもそれを成功に導くことは難しいと考えているのだと思われ、これはまったくもって「ごもっとも」。

ただ、中国では3シリーズのエレクトリック版を「i3」として発売しており、そのほかの市場においても、現在のBMWの命名法則に従い、現行i3の在庫がなくなり、忘れ去られた頃に「3シリーズのエレクトリック版がi3を名乗る」のかもしれませんね。

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なお、中国版「i3」は中国市場向けの3シリーズ・ロングホイールベースの車体を使用しており、中国政府に登録された情報だと、最高出力335ps(250kW/340PS)のエレクトリックモーターを搭載し、最高速度112mph(180km/h)を達成するとされています。

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参照:Autocar

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