| さすがにVWビートルのレストモッドに8000万円は高いような気もするが、現在のレストモッドブームを考慮するに、意外とすぐに完売するのかも |
できればパワートレインはもう少し強力なユニットに変更して欲しい
さて、ここ最近レストモッドを行う会社が急増していますが、どうやらレストモッドは非常に「儲かる」ビジネスであるようで、シンガー・ヴィークル・デザインの手掛けるポルシェ911のほか、ランチア037ラリーやルノー5ターボ、ランチア・デルタ、アルファロメオ・ジュリア、トヨタ・ランドクルーザー、ポルシェ928、スバル・インプレッサWRX、メルセデス・ベンツGクラスなど様々な企画が提案され、もしくは実行されているといった状況です。
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ありそうでなかった、フォルクスワーゲン・ビートルのレストモッドが登場
そして今回登場したのが、ドイツの企業ミリヴィエ(Milivie)によるフォルクスワーゲン・ビートルのレストモッド。
現在はイラストのみの公開ですが、ビートルの総生産台数である2200万台に敬意を表して22台のみが生産されるといい、そして価格はなんと57万ユーロ(8000万円・・・)。
ちなみにこのミリヴィエは、エンジニアでもあるジョナサン・エングラー氏が「生産が終了したドイツの自動車産業におけるアイコン」を蘇らせることを目的に設立した会社で、その第一弾としてこのビートルのレストモッド=ミリヴィエ1がリリースされる、とのこと。
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このミリヴィエ1はビートル1303をベースにしており、そのあらゆる面をアップデートするといい、ベース車両で残されるのは「モノコックとフロアのみ」。
レストアとカスタムには1000時間を要するとアナウンスされており、それを考えると「価格にも納得」ではありますね。
今回公開されたイラストを見てみると、ひと目でビートルだと判別できる外観を持ちつつも全体的にはクリーンかつスムーズに。
突起物が可能な限り廃止され、ドアハンドルもフラッシュマウントに、そして雨樋も削られているようですね。
さらにヘッドライトやテールランプベゼルもなくなってランプ類はボディパネルに埋め込まれ、ウインドウモールなどのクロームパーツも姿を消すなどレトロ要素を排除して「未来に行って」いるもよう。
ホイールはなんとなくアルファロメオっぽいフォーンダイヤル風デザイン(19インチ)、そして大きなブレーキディスク(343ミリ)に対向ピストン式ブレーキキャリパー、そしてCピラーにはミリヴィエのバッジも。
リアウィンドウ下にはビートルらしいスリットが再現され、その下にはポルシェ風のダックテールリアスポイラー、テールパイプはセンター2本出しといったレイアウトを持っています(ドアミラーはポルシェからの流用のように見える)。
フォルクスワーゲン・ビートルのレストモッド、ミリヴィエ1は走行性能や快適性もアップグレード
そしてこのミリヴィエ1においては走行性能も大きく向上しており、サスペンションは前後共にダブルウィッシュボーンにツインチューブダンパー、そして特筆すべきは2.28リッター空冷エンジン(フラット4)を搭載し、ウェーバー製キャブレターを装着するなどのチューニングが施されていること。
トランスミッションは964世代のポルシェ911カレラ2に積まれていたZF製の4速ATを流用するとのことですが、8000万円も支払うのであれば、もう少しここにはこだわってほしいような気もします。
インテリアを見てみると、もはやビートルの面影がないほどまでにカスタムされており、エクステリア同様にインテリアも「未来的」。
メルセデス・ベンツやBMWを連想させる12.3インチのデュアルスクリーン、そして独自に開発したソフトウエアにて稼働するデジタルコクピットを備え、インテリアをぐるりと囲むカーボンファイバー製のアクセントも見られます(ドア内張りはポルシェ911にインスパイアされたとのこと。全体的にポルシェを意識しているように思える)。
そのほか、4人が問題なく乗れるだけのスペースとシートを装備し、加えてワイヤレス充電、USBポート、インテリジェントアンプ付き9スピーカーオーディオシステム、デュアルカメラ、パーキングセンサー、オートライト&ワイパー、電子アシストステアリング、エアコンなど”フル装備”状態。
さらにはビル アンバーグによってデザインされた、それぞれの内装に合わせた特注のバッグも付属するとされ、なかなかにオシャレなクルマとなりそうですね。
ミリヴィエによると、最初の一台は2023年7月に納車が開始となり、2025年5月までには全生産台数が顧客に納められる、とのこと。
実際にどれくらい注文枠が埋まるのかわからないものの、現在のレストモッド人気をあらわす一台でもあると思います。
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