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これ以上美しくレストアされたフェラーリは他にないだろうな・・・。オリジナルに忠実に、しかしオリジナル以上の精度と芸術性をもって仕上げられた330GTC

これ以上美しくレストアされたフェラーリは他にないだろうな・・・。オリジナルに忠実に、しかしオリジナル以上の精度と芸術性をもって仕上げられた330GTC

| なんとこのボディカラーは製造当時のオリジナルカラーらしい |

あまりの美しさに当然のごとくコンクール・デレガンスでは最高賞を受賞

さて、イギリスのフェラーリ専門ショップ「ベルスポーツ&クラシック」が1966年式フェラーリ330GTCのレストアを公開。

ベルスポーツ&クラシックは3年の歳月をかけてこのフェラーリ330GTCのレストアを行ったそうですが、まずは2週間かけてすべての内装部品を取り外し、その後すべての金属パーツ、バンパー、ヘッドライト、ガラスやウインカー等を取り外しての再仕上げが行われています。

画像を見る限りでは、単なるレストアの域を越え、パーツの精度を向上させているようにも見えますが、ある意味では(ポルシェ911の高精度レストモッドで知られる)シンガー・ヴィークル・デザインの作品をも連想させますね。

もちろん見た目だけではなく、このフェラーリ330GTCにおいては足回りなど見えない部分も集中的にレストアが行われ、サスペンションを分解したのち、すべての重要な部品にサンドブラストをかけ、オリジナルのショックアブソーバー、サスペンションアーム、スプリングなどの部品をリビルトしている、とのこと。

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このフェラーリ330GTCはこんな仕上げを持っている

そこでこのフェラーリ330GTCの細部を見てみたいと思いますが、エクステリアでは「工場出荷時と同じ外観を保てるよう」細心の注意が払われているといい、そのため外装の下地処理においては、通常のサンドブラストではなく、金属を傷めない「ウォールナットブラスト(砕いたウォールナットの殻を使用する)」を用いるというほどのこだわりよう。

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なお、ベルスポーツ&クラシックに入庫した時点では、このフェラーリ330GTCはブルーにて仕上げられていたといい、何度かの再塗装を経ていたもよう。

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そこでベルスポーツ&クラシックがこの車両のオリジナルのビルドシートを入手したところ、工場ではヴェルデ・キアロ・メタリッツァート(Verde Chiaro Metallizato)と呼ばれる明るい色合いのグリーンに塗装されていたことがわかり、そこで「工場出荷時の」このカラーに戻されたわけですね(この色はかなり珍しいと思う)。

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ベルスポーツ&クラシックの販売部門にて責任者を務めるピーター・スミス氏によれば、「このフェラーリ330 GTCにおいて、私たちは”一見だけではけして見ることのできない細部に至るまで”が完璧なクルマを作り上げました。私たちは、美しさとは表層だけの、目に見えるものだけではないとかたく信じています。ですから、このクルマを分解してみると、56年前のものなのに、どの部品も新品に見えるのです。この時代のV12フェラーリとして、330GTCは相対的にクローズアップされるたぐいの存在ではありませんが、スタイルそしてパフォーマンスとの素晴らしい組み合わせにより、このフェラーリ330GTCが過小評価される時代はそう長くは続かないでしょう」。

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こうやってメッキパーツを見てみると、全く歪みが感じられず、やはり新車当時より仕上げの精度が高くなっているのかも。

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バッジの精度もおそらくは新車以上。

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ウインカーのパッキンはもともとなかったものを新造したんじゃないかと思えるほどの精度の高さ。

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フューエルリッドについても、もしかするとエッジやセンターにも加工がなされているのかもしれません。

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ダクトのエッジ部にもメタルパーツが付与されているのかも(オリジナルの330GTCを見たことがないので実際はどうなのかわからない)。

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「Ferrari」「330」バッジも現代の水準にて仕上げられているように見えますね(エッジや平面がしっかりしている)。

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このフェラーリ330GTCをのインテリアはこうなっている

なお、このフェラーリ330GTCのインテリアについてはオローク・コハトリマーズ&サプライヤーが担当したと紹介されており、顧客の要望によってブラックのところをフェラーリ・コノリーVM 218フォーンレザーに変更した、とのこと。※ちなみに現在、コノリー社は自動車用レザーから撤退している

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カーペットやヘッドライニングの色や織り方なども当時のディテールを再現しているそうですが、やはりフィニッシュの精度は当時よりも高いものと考えられます。

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とにかく金属パーツの光り具合には驚かされ、その輝きには思わず見入ってしまうほど。

ちなみにインテリアのレストアでもっとも苦労したのはダッシュボードのウッドパネルだといい、劣化を修復するために何十種類ものニスを試して配合を決めたのだそう。

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断面に皮革のカラーがそのまま残されているところや、コントラストステッチは「アレンジを加えた部分」かもしれませんね。

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「コロンボ」V12についても完全に分解されてブラストがかけられ、そして必要なパーツを交換または再制作してリビルトされたそうですが、組み上げた後には2日間のダイノテスト、実際に700キロ以上ものテスト走行を行ったといい、300馬力を発生することが確認されています。

なお、このフェラーリ330GTCは今年のサロン・プリヴェ・コンクール・デレガンスで最高賞を獲得したと紹介されており、その受賞も納得の出来栄えでもありますね(というか、これで最高賞を獲得できないほうが疑問でもある)。

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参照:Bell Sport & Classic

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