| たしかに、これは優秀な人材を雇い入れるいいチャンスかもしれない |
もしかすると他の自動車メーカーもこの流れに追従しそう
さて、イーロン・マスク氏はツイッターを買収した後に従業員の大量解雇を行っていますが、捨てる神あれば拾う神ありということなのか、昨日ジャガー・ランドローバーが「解雇された技術者を対象とした新しい求人ポータルを発表し、自動運転、電動化、機械学習、データサイエンス部門における800の職務を募集開始した」との報道。
ただしこれはツイッターだけではなく、Meta(旧Facebook)、アマゾンの行った、もしくは行う人員整理の影響もあるものと思われ、ツイッターの大量解雇は一つのきっかけに過ぎなかったのかもしれません。
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ジャガー・ランドローバーはデータとデジタルスキルの基盤をさらに強化
ジャガー・ランドローバーは「人員整理の対象となった技術者たちは、低迷する自動車メーカーを未来に導くのに最適な労働者たちである。大手テック企業から解雇された人々は、まさに我々がデジタルファーストでデータドリブンな企業になるために必要なスキルを持っているのです」とコメント。
さらに、ジャガー・ランドローバーの最高情報責任者であるアンソニー・バトル氏によると「私たちは、2025年からエレクトリックカーを最優先するというビジネスモデルを貫き、2039年までにカーボンフリーを達成できるよう、データとデジタルスキルの基盤をさらに強化しています。我々のデジタル変革は順調に進んでいますが、高いスキルを持つデジタルワーカーを採用できることは、次の重要なステップとなります。私たちは、デジタル技術を持つ優秀な人材に機会を提供できることを嬉しく思います」。
そしてジャガー・ランドローバーは今回アイルランド、インド、中国、ハンガリー、米国において職務を募集し、ハイブリッド・ワーク・スケジュールを提供する予定だとしていますが、実際の新規雇用の大半は英国で行われる、とのこと(そのほかはリモートワーク対応になるのかも)。
これからのジャガー・ランドローバーは大きく変わってゆく?
ジャガー・ランドローバーは、将来的に電動化、デジタルサービス、データに注力したいと考えていることが常々報じられ、そのために社内のデータ能力を強化する意向であるとも伝えられており、今回の人員募集については、車両に関するソフトウエア開発というよりも、むしろ社内のDX化を進めるためだと考えていいかもしれません。
ただ、同社にてデジタル・プラットフォーム・ディレクターを務めるデイブ・ネスビット氏によると「我々ジャガー・ランドローバーは、電動化優先のビジネスへと転換しており、これまでにないデジタル先進の車両を生み出しています。私たちは製品を通じて、お客様に新しい体験、新しいレベルの親密さ、コネクテッドカーサービスを創造し、お客様に真のモダンラグジュアリー体験を提供します」とも述べていて、新しい価値の創造のために雇用したITエンジニアたちを活用する可能性もあり、ジャガー・ランドローバー自体が「自動車メーカーからの脱却」を考えている中、この機会をチャンスだと捉えたのだとも見ることができるかと思います。
なお、ランドローバーは少し前に、「自動車を個人で所有しない時代がやってくる(つまり公共モビリティとしての自動車しか存在しない時代がやってくる)」という見解を述べていたので、クルマが売れなくなる時代に備えようとしているのかもしれませんね。
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