| チューダーの腕時計における特徴「スノーフレーク針」「スクエアアワーマーカー」は必要性に迫られて誕生した仕様だった |
ストラップはネイビーシールズに正式採用されていた当時の仕様を現代風にアレンジ
さて、ロレックスのディフュージョンブランドとしての生い立ちを持ちつつ、近年ではブラックPVD加工ケース、やチタン / ブラスケースなどロレックスにはない特徴をいち早く取り入れ、独自の展開を行うようになったチューダー(TUDOR)。※いまではロレックスもチタンケースを採用しているが、チューダーのほうが早くチタン製ケースを導入している
加えて「レンジャー」ほかヘリテージを意識したラインアップの展開を行っていて、今回もまた同社が「米海軍に腕時計を納入してきた」という1950年代にまで遡ることが可能な歴史に敬意を表した新作「PELAGOS FXD(ペラゴス フィクスド) / M25717N-0001(540,100円)」を発表しています。
チューダーは昔から「実用時計」として鳴らしてきた
上述の通りチューダーは1950年代からアメリカ海軍に腕時計を納入しており、かの有名なネイビーシールズも1962年の結成時から1980年代まで使用されてきたという歴史を持っています(その後はおそらくルミノックスがその座を獲得したものと思われる)。
この新しいペラゴスFXDのケースサイズは42ミリ、厚さは12.75ミリ、そして素材は上述の通りチタン製。
なお、FXD(フィクスド)とはケースにストラップバーが固定された(1950年代なかばに採用された)構造を指していますが、もちろん現代のペラゴスもその名の通り同様の機構を備えます。
ちなみにケースバックはチタンではなくステンレススティール製、搭載されるムーブメントはマニュファクチュール キャリバー MT5602 (COSC認定、パワーリザーブ70時間)。
ストラップはセルフグリップ着脱システムを持つフォレストグリーン+レッドストライプに加え・・・。
ブラックのラバーストラップ(テキスタイル風の表面にピンバックル仕様)も付属します。
これらのカラーは米海軍が伝統的に「グリーンもしくはブラックのファブリックストラップを使用してきた」ことに由来するようですね。
ダイヤルは視認性を高めるためにマットブラックが採用され、夜光塗料の発光強度を最大化するために1969年に採用が始まったスノーフレーク針、スクエア型アワーマーカーといった当時の特徴も備えます。
逆回転防止ベゼルのクリック回数は「60(ダイバーズウォッチのISO規格6425:2018に準拠)」、そしてベゼルインサートはセラミック。
オマージュ元となるチューダーのダイバーズウォッチは1950年代に誕生しており(正確に言えば1954年に登場したRef.7922にまで歴史を遡ることができる)、これは「堅牢性、信頼性、正確性を手の届くものとして具体化した実用時計」。
その後70年の長きに渡り改良を受け続け、そして初代ペラゴスFXDが誕生したのが2021年。
そしてこの新しいペラゴスFXDは当時の仕様を反映しているものの、のちの時代に誕生する”初期のチューダー サブマリーナー”に採用されていたポインテッドクラウンガードなど、様々な時代の同社のダイバーズウォッチから拝借したディティールが盛り込まれており、チューダーのダイバーズウォッチの集大成と言っていいかもしれません。
さらにこのペラゴスFXDはそこへ「ミリタリー要素」を付与したヘビーデューティー仕様でもあり、最強のミリサブ(ミリタリーサブマリーナー)がここに誕生した、ということになりそうですね。
新しいチューダー・ペラゴスFXDを紹介する動画はこちら
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参照:TUDOR