| GoProにはGoProの利点があるが、唯一「簡単なズーム」はOSMO POCKET3には敵わない |
そしてOSMO POCKET3に採用された1インチセンサーは強力な武器となるはずである
さて、DJIが昨年発売した新製品、「OSMO POCKET3(オズモ ポケット3)」を購入。
ぼくはつい最近までPOCKET2を使っていたのですが、「画角が狭い(調整できない)」「暗所(夜間)での撮影に弱い」「スクリーンが小さく操作が難しい」「やはりスクリーンの小ささから撮影中の画像を確認しにくい」という不満からGoProメインの使用へと切り替えていて、しかしGoProはGoProで「撮影中にズームできない」「サイズが大きい」といった問題もあり、いずれのカメラも一長一短だったわけですね。
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ちなみにアウターケースは(以前からそうですが)アップルを意識したもので、製品のアクティベートをオンラインで行う手法、アカウントと製品を関連付ける手法を採用しています。
DJI OSMO POCKET3はおそらく「最強」に近い
そこでこのOSMO POCKET3の購入となったわけですが、評価している点はまずPOCKET2譲りの「ジンバル」「ズーム」、そしてOSMO POCKET3ならではの新機能として1インチサイズのCMOSセンサーを採用したこと、2インチサイズの大きなタッチスクリーン。
ただしそのぶんPOCKET2に比較してかなりサイズが大きくなっていて、重量は179g(POCKET2は117g)にも達しており、これはGoPro HERO12 Blackの154gよりも重い数字です。
ただ、GoPro HERO12 Blackについてはハンドルを取り付けて使用しているため、結果的に両者の重量は「ほぼ同じ」。
しかしながらOSMO POCKET3のほうが見た目がずいぶんスリムであり、周囲に圧迫感を与えないという点では撮影者の心理的負担を軽減できるのかもしれません。
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DJI OSMO POCKET3はこんなカメラ
そこでこのOSMO POCKET3の詳細を見てみると、まず最大のウリはこの3軸ジンバルカメラ。
この威力は絶大であり、動画編集の際にも(画像編集ソフトに用意されている)「手ブレ補正機能」を使用しなくても良いほどで、そしてこの機能を使用すると一般に画角が小さく修正されてしまい、撮影時の画像とは全く異なるものとなる場合もあるため、手ブレ補正機能を使用しなくて住むというのは大きなメリットだと捉えています。
そして1インチCMOSカメラは画質の大幅な向上に貢献するだけではなく、暗所での撮影にも威力を発揮するため、おそらくは今後の撮影でその恩恵を感じることになるかもしれません(低照度での撮影モードもある)。
なおOSMO POCKET3の隠れた美点は「バッテリー」にあり、その持続時間は約2.5時間。
これはGoPro HERO12 Blackの120分(1080p) / 70分(5.3K)に比較してもけっこう長く、かつOSMO POCKET3のバッテリーは16分で80%までの充電ができ(OSMO POCKET2では48分かかった)、しかしGoPro HERO12 Blackだと満充電までにかかるのは早くても2時間程度なので、OSMO POCKET3のほうがずいぶん高い実用性を持つと考えて良いかと思います。
ちなみに裏面には「滑り止め」加工が施されるなど様々な配慮がなされています。
そしてぼく的にありがたいのが「起動と終了の容易さ」で、OSMO POCKET3の起動はこんな感じでモニター(OLED)を縦から横にスナップすれば即起動(スナップしやすいよう、指を書ける部分には盛り上がりが設けられるなどの気遣いも)。
なお、この「2インチ」モニターはOSMO POCKET2の「倍」の大きさですが、GoPro HERO12 Blackにかなり近いサイズ。
各メニューの操作はタッチ式で、操作性はまずまずです(物理スイッチでのメニュー操作はできない)。
終了時にはまたモニターを(縦に)回すだけでOKです。
そのほか、OSMO POCKET2に採用され使い勝手の良かったジョイスティックも継続され、これはレンズ(ジンバル)の向きを変えたりズームを行う際に非常に重宝。
加えて、「素早いフォーカス」もありがたい機能のひとつであり、たとえばクルマの内装を撮影したりしていて、スイッチなどにカメラを近づけた際、自動的にそこへ焦点を合わせてくれるので、「撮りたいところをピンボケなしに撮れる」ことになりそうです(まだ試してない)。
ちなみに画角は公開されていないものの「明らかに」OSMO POCKET2よりも広く、しかしGoPro HERO12 Blackの超広角並みの画角を得ようとするならばオプションのワイドコンバージョンレンズを使用する必要が出てきます。
ちなみにぼくはOSMO POCKET2用としてワイドコンバージョンレンズを購入したものの、装着するのが面倒で1度も使ったことはなく、よってOSMO POCKET3においては追加でワイコンを購入する予定はナシ。
OSMOPOCKET3には10bit D-Log M & HLGカラーモードが搭載され、DJIいわく「真の色彩」」という触れ込みではありますが、やや原色が強調されすぎるという印象も。
なお、OSMO POCKET2は強風下での撮影時に風の音をかなり拾ってしまうという問題があり、しかしGoPro HERO12 Blackでは「風切り音低減モード」が存在するためこの問題をクリアできたものの、OSMO POCKET3ではその点まだ未知数。
加えて「防水ではない」「タフではない(よって車外に取り付けての使用は難しい)」という構造上の懸念点もあり、よってしばらくはGoPro HERO12 Blackとの併用にて撮影を続け、「どの状況にどちらがマッチしているか」を探り出し、最適な撮影を行うようにしたいと考えています。
ちなみにですが、このOSMO POCKET3はGoPro HERO12 Blackとの直接の競合ではなく、GoPro HERO12 BlackとDJIの製品を比較するならばAction3もしくはAction4のほうが妥当かもしれません。
というのもGoPro HERO12 BlackとAction3 / 4は「アクションカム」であり、よってタフな仕様そして広角モードを備えるものの、OSMO POCKET3は「VLOG撮影用」に特化した自然な画角を持つカメラであり、そのため防水性や超広角を求め、さらに激しい動きを伴う場面で使用するのであれば、このOSMO POCKET3は不向きということになりそうです。
持ち運びの際にはこういったケースに収納する必要があり、これはちょっと面倒な部分かもしれませんね。
OSMO POCKET3の機能説明動画はこちら
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