| チューナーにおける「馬力競争」はとどまることころを知らない |
ブラバス製チューンドカーを購入する人にとっては「価格」よりも「排他性」のほうが重要なのだと思われる
さて、ブラバスが40年の歴史において「もっともパワフルな」1,000馬力を誇る”ブラバス・ロケット1000”を発表。
ベースとなるのはメルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンスですが、ノーマルの831馬力はもちろん、マンソリーがチューンした880馬力仕様かに比較しても出力がぐっと大きく、フェラーリSF90ストラダーレ / SF90スパイダーと同等の出力を持つに至ったということを意味します。
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なお、この出力は排気量を(4.5リッターに)拡大されたV8ツインターボエンジン、アップグレードされたエレクトリックパワートレーンによって達成されていますが、「そのままだと」1,820Nmを発生するトルクは(パワートレーン保護のため)1,620Nmへと電子的に制限されているのだそう。
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ブラバス・ロケット1000の価格はメルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンスの「倍」以上
このブラバス・ロケットの出力にも驚かされるものの、もっと驚くのは45万ユーロ(現在の為替レートにて約7300万円)という価格設定であり、これはベースモデルのメルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンスの倍以上(販売台数は25台に制限される)。
ただし(馬力以外にも)この価格を正当化できるだけの改造が行われており、足回りは強大なパワーとトルクを受け止めるべくアップグレードされ、装着されるホイールはブラバス製モノブロックPフォージド(フロント21インチ、リア22インチ)。
なお、0-100km/h加速はノーマルよりも0.3秒速い2.6秒、最高速はリミッターが作動する300km/hです。
さらにはアグレッシブなボディキットを身にまとい、カーボンファイバー製フロントエプロン、オーバーフェンダー、それに対応したサイドステップ、リアだとウイングにディフューザーが装着済み。
このボディキットは2006年に発表された初代ブラバス・ロケットにインスピレーションを受けているといい、フロントバンパーの大きなダクト(ブレーキ/エンジンの冷却、吸気に貢献する)が視覚上の大きな特徴となっています。
エキゾーストシステムはブラバスオリジナルのチタン製、排気音のボリュームを変更できるアクティブエグゾーストバルブも内蔵し、リアバンパーサイドにはとんでもない大きさのエアアウトレットが装着されることに。
なお、オフィシャルフォトが赤っぽいのは「火星」をイメージしたからで、これは「最後のフロンティアを探索するために特別に開発されたこと」「ロケットというサブネーム」「(ブラバスいわく)地球上のものとは思えない存在」を表現するための演出であると思われます。
カラーテーマは「ブラック&ボールド」
今回公開されたブラバス・ロケット1000のボディカラーは「ブラックにレッド」のアクセント、そしてインテリアも同様のカラースキームを持っており、ブラバスによればカラーに関するテーマは「ブラック&ボールド」。
この価格を考慮すると、オーナーの指定による細かいカスタム(カラーや素材を含む)が可能だと思われますが、多くの顧客がブラバスらしいブラックをベースカラーに選ぶのかもしれません。
インテリアはブラックレザー+アルカンターラへと張り替えられていて、シート表皮にはヘキサゴン状のステッチに加えてパーフォレイト(穴あき)加工が施され、ダッシュボードやセンターコンソールにはカーボンファイバーが用いられています。
ちなみにですが、シートサイドのエンボス加工は「77」をモチーフにしており、これはブラバスの創業年である「1977年」に敬意を表した”ヘリテージパターン”なのだそう。
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参照:BRABUS