| こういった機能は「中国車特有」かと考えていたが |
最近ではポルシェもこれを取り入れて「びっくり」である
さて、中国のEVメーカーでは比較的「大手」に分類されるNIO。
ブランド立ち上げ時には「ニュルブルクリンク最速EV」を標榜するハイパーカー「ET9」を発表して話題となりましたが、その話題性を利用する形で「実利を獲得できる」セダンやSUVの発売へとつなげており、その戦略が奏功して現在のポジションに至ります。
そして今回NIOがプロモーション動画として公開したのが「車体を思いっきり左右に揺さぶることができる」フルアクティブ・サスペンション システム「スカイライド」。
動画を見ると、見ての通り車体を右に左に揺さぶり、車体に積もった雪を振り落とす様子が収められています。
最近の中国車は「走る」以上のことができなくてはならない
今回動画に登場するNIO ET9は同社のフラッグシップセダンですが、最近の中国車の傾向として、アッパークラスのクルマは「走るだけ」ではアピールが足りないようで、たとえばBYDがその高級ブランド「ヤンワン」から発表したU8はタンクターンのみならず「水上を航行できる」という機能を持っています。
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さらにヤンワンU7は「世界でもっとも空気抵抗が小さい」という特徴を持ち・・・。
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ヤンワンU9は今回のET9のようにサスペンションを高速で大きく伸縮させることで「ダンス」そして「ジャンプ」が可能となっており・・・。
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このほかにも数社から「ガルウイングドア装備」のセダンが発売されるなど、今の中国では「なんらかのアピール」を持たないと生きてゆけないのかもしれません。
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NIO ET9の動きはなかなかにスペクタクル
そこでNIO ET9に話を戻すと、このスカイライドなるインテリジェント・シャシーの動きはなかなかにスペクタクル。
この「スカイライド」は各車輪を支えるサスペンションに組み込まれた個別の専用油圧ポンプによって動作することになり、このポンプによって車体を左右に揺さぶることに。
ただし、こういった「左右」だけではなく、「前後」あるいは1輪のみを伸ばしたり縮めたりすることも可能だとされ、自由自在に車体の角度を変えたり、あるいは「凸凹の地形であっても」サスペンションを伸縮させることで車体を水平に保つことが可能となるわけですね。
なお、こういった装備は(メルセデス・ベンツが”タンクターン”について語ったように)オーナーが自分のクルマを自慢する際にしか使わない機能だと思われ、よってまともな自動車メーカーはこれを取り入れることはないと思われたものの、ポルシェが新型パナメーラで同様のサスペンションを装備して「ダンス」してみせたことには驚きを禁じえません。
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NIO ET9が車体をシェイクさせて「踊る」動画はこちら
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参照:CnEVPost