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| シャオミ SU7 ウルトラがニュルで見せた驚愕の真実とは |
この記事の要約:3つのポイント
- 王座奪還: 7分04秒957を記録。ポルシェ・タイカン・ターボGTを3秒近く上回り、量産4ドアEV最速の称号を手に
- 物理法則への挑戦: 2.3トン超の重体を、1,548馬力のパワーと「魔法のトルクベクタリング」でねじ伏せる
- スマホ流の勝利: 15年でゼロから立ち上がった新星が、モータースポーツの聖地で欧州の名門に「屈辱」を与えた
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【最速記録樹立】シャオミ SU7 ウルトラがニュルブルクリンクで「市販」EV最速ラップを達成、リマック・ネヴェーラすら凌駕する7分4秒957
Image:Xiaomi | 今回は「特別仕様」ではなく「市販仕様」での達成である | Xiaomi SU7 Ultraがニュルブルクリンクで市販EV史上最速記録を達成 Xiaomi(シャオミ)が自社 ...
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シャオミはこれまでの常識を「完全に覆す」
「スマホメーカーが作ったクルマが、ポルシェに勝てるわけがない」。
そんな業界の常識が完全に打ち砕かれたのが2025年の出来事であり、中国の巨星・Xiaomi(シャオミ)が放ったハイパーEV「SU7 Ultra」が、世界一過酷なサーキットとされるニュルブルクリンクにて「ポルシェ・タイカンの持つ記録を破り」、EV最速の称号を手にしたのも記憶に新しいところです。
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しかし、注目すべきは「タイム」だけではなく、ニュルを知り尽くしたエキスパート、ミーシャ・シャルディン氏がSU7ウルトラの走行を分析したところ、既存のスポーツカーの概念を根底から覆す「異次元の制御」が明らかになっています。
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シャオミが「SU7 ウルトラ」を発表、ニュルを7分以下で走り「最速の4ドアになった」。その価格1750万円、1548馬力、0-100km/h加速1.98秒、最高速350km/hというハイパーカーの領域に
Image:Xiaomi | おまけにシャオミSU7 ウルトラの価格はポルシェ・タイカン ターボGTの半額以下である | さらに中国人の愛国心と相まって、もはや中国内では「ポルシェを買う理由」を見出す ...
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ニュル熟練者が読み解く「不気味なほどの安定感」
事の発端は、ニュルブルクリンクのオーソリティであるミーシャ・シャルディン氏が「SU7 Ultraの走行データ(テレメトリ)を見て、ある不可解な現象に気づいた」こと。
その不可解な点とは「ドライバーがアクセルを踏んでいる最中に、同時にブレーキが作動している」という点で、これはドライバーのミスではなく、Xiaomiが開発した高度なトルクベクタリング・システムの働きによるものだといい、1,548馬力という凶暴なパワーを一瞬ごとに各車輪へ最適に配分するためのロジックだと分析されています。
7'04''957 — official uncut Nürburgring footage.
— Xiaomi (@Xiaomi) June 11, 2025
Ride in first-person as the fastest production EV dominates Nürburgring. pic.twitter.com/mug4dPDGGs
その結果、「2.3トンもの巨体がアンダーステアもオーバーステアも起こさず、レールの上を走るようにコーナーを抜けていく」こととなるわけですが、その様をミーシャ氏は「安定しすぎていて、見ている分には退屈なほどだ」とまで表現しています。
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ハイパーカーを凌駕する「スペックの暴力」
SU7 Ultraは、単なるセダンではなく、3基のモーターが生み出す1,548馬力は、0-100km/h加速わずか1.98秒という、文字通り「脳が揺さぶられる」レベルの加速を実現しています。
主要スペック比較表
| 項目 | Xiaomi SU7 Ultra | ポルシェ タイカン Turbo GT |
| ニュル記録 | 7分04秒957 | 7分07秒550 |
| 最高出力 | 1,548 hp | 1,108 hp (オーバーブースト時) |
| 最大トルク | 1,770 Nm | 1,340 Nm |
| 0-100km/h加速 | 1.98秒 | 2.2秒 |
| 最高速度 | 350km/h+ | 305km/h |
| 車両重量 | 約2,360 kg | 約2,235 kg |
The core of the #XiaomiSU7Ultra is its peak performance, featuring a 0-100 km/h acceleration of 1.98 seconds! pic.twitter.com/CMMe9ynZUE
— Xiaomi (@Xiaomi) October 29, 2024
市場での位置付け:ポルシェへの宣戦布告
この記録の衝撃は、単に「速いクルマが出てきた」ことに留まらず、これまで自動車業界の頂点に君臨してきたポルシェの伝統的なエンジニアリングに対し、Xiaomiは「ソフトウェアと圧倒的な電力制御」という全く異なるアプローチで勝利を収めたことにあります。
- 直線での圧倒的優位: ニュルのメインストレートにおいて、ポルシェが時速312km程度であったのに対し、Xiaomiは時速350km近くまで到達
- コストパフォーマンスの破壊: タイカン・ターボGTの約4分の1の価格(中国市場価格ベース)で、それ以上の性能を提供しているという事実が世界の自動車メーカーを震撼させる
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シャオミ SU7 ウルトラがグランツーリスモ7に登場:中国初の参戦実現とビジョンGT計画についても発表
Image:Xiaomi | 渦中のシャオミはこれを機にイメージ挽回なるか | さらには全世界に「シャオミ」の名を轟かせることも可能に 中国のテック大手Xiaomi(シャオミ)より「自社開発のフラッグ ...
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これは、R35 GT-Rが登場した際にも「ポルシェを襲った悲劇」を連想させ、それまでは「パワーアップ、軽量化、足回りの強化」によってタイムを稼いでいたポルシェに対して「重量級だが高性能なトルクベクタリングで挑み」、ポルシェ、そしてそれまでの自動車業界が持っていた「常識」を覆してしまった瞬間にもよく似ています。
これはまさに「テクノロジーがエンジニアリングを凌駕した」とも言える瞬間ではありましたが、シャオミの偉業もまた同じ歴史をなぞらえた、ということなのかもしれません(ただ、ビークルダイナミクスに関しては経験を持たないシャオミが、まぜそういった”制御”方法を考えることができたのかはナゾである)。
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【高いのに意味ナシ?】シャオミ SU7ウルトラの“エアダクト付きカーボンフード”が実はダミーで風が通らないとして批判殺到
Image:Xiaomi | シャオミ SU7は何かと「注目の的」ではあるが | 注目を集めすぎる反面、何をしても批判の対象となってしまう スマホメーカーとして知られるXiaomi(シャオミ)が満を持 ...
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結論:EVレコード・ウォーズは「第2章」へ
今回の7分04秒という記録は、あくまで「量産モデル」の第一歩に過ぎません。
すでにXiaomiは、軽量化したプロトタイプで6分22秒という、レーシングカー並みの驚異的なタイムも記録していますが、これに黙っていないであろう存在がポルシェやリマック(Rimac)で、ミーシャ・シャルディン氏が指摘するように、Xiaomiが「7分の壁」を破る(6分台突入)ことを目指しているのは確実であり、ニュルを舞台にしたEVの覇権争いは、今後さらに激化していくのは間違いのないところ。
6'22''091, ranked third fastest in the Nürburgring lap time leaderboard!#XiaomiSU7Ultra prototype breaks the Nürburgring Nordschleife Prototype Vehicle lap record yet again. pic.twitter.com/ewos9cb44k
— Xiaomi (@Xiaomi) June 26, 2025
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シャオミ SU7 ウルトラ「プロトタイプ」がニュルブルクリンクを「AMG One含む、どの全市販車」よりも速い6分22秒で走行。まさに”歴史が変わった”日に【動画】
Image:Xiaomi | 実際に走行したのは「市販バージョン」ではなく「プロトタイプ」ではあるが | ただしシャオミはこの「ニュル最速プロトタイプ」を100台のみ限定にて発売するようだ 中国の新興 ...
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なぜEVはコーナーで遅く、直線で速いのか?
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シャオミSU7 ウルトラにオプション設定される「24金バッジ」が盗まれ転売される案件が確認される。なお「すでに偽物の」金バッジが販売されるなどSU7フィーバーは収まりそうにない
Image:Xiaomi | この「金銭」に対する執着こそが中国の原動力なのかもしれない | それにしても「どんなことでも商売にしてしまう」姿勢には脱帽である さて、シャオミSU7 ウルトラには「初回 ...
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参考までに、ミーシャ氏の分析によると、EVは重いバッテリーのせいでコーナリングスピード自体はガソリン車(ポルシェ911 GT2 RS等)に劣ることとなり、しかし、その分を「コーナー立ち上がりの一瞬の加速」と「ストレートの伸び」で補うのがEV流の戦い方(つまり、これまでのスポーツカーの常識とは異なる理論を採用せねば速くサーキットを走れない)。
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SU7 Ultraはこの「EVの特性」を、AI並みの精密な制御で極限まで研ぎ澄ませた、まさに「走るスーパーコンピューター」ということになりそうですね。
もう一つ参考までに、かつてのF1では「パワフルなエンジンを積んで直線でリードする」という戦略が主流であったものの、そこにロータスが「軽量な車体と優れたバランスをもってカーブでタイムを稼ぐ」という戦法を導入し「F1での戦い方が一変した」という歴史がありますが、「EVの特性を活かしたタイムアップ」はこれまでの(モータースポーツ含む)自動車史最大のパラダイムシフトなのかもしれません。
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参照:Misha Charoudin(Youtube)
















