| これらはいずれも車体にPPEを採用し、フォルクスワーゲングル-プ内で量産化によるコストの引き下げを目指すようだ |
もしVWシロッコ、アウディTTが復活すればボクとしては狂喜乱舞ではあるが
さて、フォルクスワーゲン・シロッコ、そしてアウディTTがEVとして復活する可能性があると報じられ、ぼくの中でちょっとした話題に。
これら両者についてはかつてのぼくの愛車であり、そして両方とも「販売終了」の憂き目にあってしまったという共通点があるわけですが、シロッコはフォルクスワーゲンにとって、そしてTTはアウディにとってエポックメイキングなクルマであったことは間違いなく、よってフォルクスワーゲンそしてアウディはこれらを見捨てない、ということなのかもしれません(一時は見捨てられるという報道もあったが、シロッコ復活に話はこれまでにも何度か出ている)。
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現在、フォスルクスワーゲン・シロッコとアウディTTはどういった状況なのか
そこで今回の報道の内容を説明してみると、まず「シロッコは2028年に2ドアEVとして(欧州市場にて)復活する」。
これはフォルクスワーゲン内部、かつ比較的上位の立場にある関係者の弁として報じられたもので、現在開発と生産に向け、フォルクスワーゲンCEO、トーマス・シェーファー氏の承認を待っている状態なのだそう。
なお、シロッコは初代、二代目ともに(一時)高い人気を獲得したものの、時代にマッチしなくなって徐々にその存在感を失ってしまい、結果的にフォルクスワーゲンからは「不要である」という烙印を押されてしまったクルマです。
そして現代においてもシロッコのようなセグメントが活況とは言えず、よってこれを蘇らせる理由は無いように思われますが(とくにエレクトリック”GTI”が登場するとなるとなおさら)、復活が検討されるようになったのはフォルクスワーゲン内部の事情が関係しているようで、簡単に言えば「(同じVWグループ傘下にある)ポルシェ 718ボクスター/ケイマンEV、クプラ・ダークレベル・コンセプトの市販モデルと一緒に開発し、みんなでコストを平準化しよう」ということになるもよう(ここにアウディTTのEV版も乗っかることになるようだ)。※VWはEVの製造コストを下げるためにプラットフォームに関する計画を大幅に変更しており、さらにコストを下げるためにより多くの(プラットフォームあたり)台数を追求したいのだと考えられる
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そしてこの「EV版シロッコ」については、上述の他モデルともども「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」を使用することになるとされ、これらをもってフォルクスワーゲングループは「電動スポーツカープロジェクト」を推進することになるというのが報道の骨子です。
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現時点ではEV版シロッコについては詳細が不明ではあるが
現在のところ、この電動スポーツカープロジェクトに関しては詳細がわかっておらず、しかしこのPPEはシングルモーター(後輪駆動)、デュアルモーター(全輪駆動)の両方をサポートするだけでなく、さまざまなホイールベースの長さとトレッド幅をサポートするように考案されており、かつ718ボクスター/ケイマンEVに使用されることからもわかるとおり、非常に高いスポーツ性能を内に秘めています(この新型シロッコだと、シングルモーターでは296馬力、デュアルモーターでは395馬力を発生する、という情報もある)。
なお、フォルクスワーゲンは、(ディーゼルゲートの関係もあって)は、ガソリン時代の偉大なる車種を一掃し、電動化時代ではすべて「ID」という車名に統一して完全に出直すという計画を持っていたものの、IDシリーズが思うように売れず、そこで「ゴルフ」はじめいくつかのネームをEV時代にも継続させる(歴史を新しく作るのではなく、歴史を継続する)という戦略に転じていますが、シロッコもそこに含まれていると考えていいのかもしれません。
さらに報道では、アンドレアス・ミント氏がVWのデザイン責任者に就任した直後の2023年の初めから電動シロッコの開発に取り組んでいると述べており、「1974年に発売された、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインによる初代シロッコデザインの影響を受けている」とも。
さらにはアンドレアス・ミント氏のコメントも紹介しているので、新型シロッコについては(意外なことに)けっこうなレベルまで進められている可能性もありそうで、まだまだ開発と生産が「GO」となったわけではありませんが、ぼくとしては続報にかなりの期待を寄せています。
シロッコは、車を視覚的に強化し、低く見せるためにシャープで低いラインを使用した最初の車の1つです。これはボリュームを減らすスタイル上のトリックであり、その結果、より力強くスポーティなスタンスが生まれます。 それが車を魅力的にし、誰もが運転したくなるスタイリッシュな車にする秘密のソースです。
アンドレアス・ミント
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参照:Autocar