Image:Yangwang
| 現実的な話、もはや中国車はパフォーマンスにおいても侮れないレベルに達している |
数年内にはニュルブルクリンク、最高速、加速ともに中国車が上位を占めることになるのかも
さて、先日よりニュルブルクリンクへのアタックが報じられていたヤンワン(望仰、BYDのプレミアムブランド)U9。
今回そのタイムが7分17.900秒として記録されたこと、最高記録が391.94 km/hに達したことが同社の公式SNS(Weibo)にてアナウンスされています。
なお、ニュルブルクリンクのラップタイムは公式に(ニュルブルクリンクによって)計測されたものですが、現在まだニュルブルクリンク公式の「市販車走行タイム」としては認定されておらず、それはこのクルマがまだ欧州市場へと導入されていないためなのだそう(これを含め、いくつかの認証手続き後に公式タイムとして掲載されるようだ)。
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ヤンワン U9は「まだ速いタイム」を記録できる可能性がある
なお、この”7分17秒9”というのは市販車では非常に速いタイムで、ニュルブルクリンクでは現在市販車総合36位あたり。
「EV」として見るとシャオミSU7 ウルトラの6分46秒874、リマック・ネヴェーラの7分5秒298、ポルシェ・タイカン・ターボGT(7分7秒55)に次ぐ4位ということになり(NIO EP9もこの上にいるが、ついぞ発売されていないはずである)、これが歴史の浅い中国の自動車メーカーによって作られたクルマということを考慮するに、やはり「驚愕の」数字です。
On September 25, BYD reached an impressive milestone at the Shenshan plant, celebrating the 9 millionth NEV rolled off the production line. The model that achieved this feat is the YANGWANG U9, a high-performance pure electric supercar.
— BYD Global (@BYDGlobal) September 25, 2024
This achievement comes just over two… pic.twitter.com/uv9bGpgOEo
ちなみにシャオミ SU7ウルトラは実際に発売されているものの、ニュルブルクリンクを走った仕様は市販バージョンとは異なる「軽量カーボンファイバーボディ」であったことが明かされており、よってこの数字を市販バージョンのSU7ウルトラが達成できるわけではなく、そのため実質的な「中国最速の市販車」はこのヤンワン U9であるとも考えられます(ただ、シャオミはこの”ニュルブルクリンクアタック”仕様を発売するんじゃないかと考えている)。
ただ、中国現地のメディアよると「ヤンワンU9はもっと速く走れる」「今回のチャレンジではポテンシャルをフルに発揮していない」とされ、実際のところ「最高速391.94km/h」を標榜する割には、今回公開された動画だとストレートで275km/hにしか達していないことからも「全力を出し切れていない」ことが理解ができます。※この91.94 km/hという記録は、11月7日にニュルブルクリンクとは別のオーバルテストトラックで樹立されたものである
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よってヤンワン U9が「本来の性能を発揮できたならば」もっとタイムを詰めることができたはずではあるものの、今回ドライバーが慎重に走行した理由は(雨や風などの)外部的要因ではなく、車両の(非公開の)理由であったとも報じられ、となると「これも実力のうち」なのかもしれません。
参考までに、BYDは「U9をニュルブルクリンクで6か月にわたりテストし、さまざまなセッティングやタイヤ構成を試みた」と述べており、やはり思うような記録を出すことが非常に難しいということがわかり、これは(ニュルブルクリンクでの記録を狙う)ヘネシーやジンガーがすでに述べているとおり。
今後BYDはによる再チャレンジがあるのかどうかはわかりませんが、「隠された実力」を見てみたい気もしますね。
ヤンワンU9がニュルブルクリンクを走る様子を収めた動画はこちら
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参照:Ykc(Youtube), Yangwang(Weibo)