Image:JAGUAR
| ジャガーが今後向かう先は「ちょっとやそっとのプレミアムカーセグメント」ではなく「超」がつく高級車セグメントである |
そこで「常識」をもって戦うことは「敗北」を意味する
さて、ジャガーは12月2日に「完全に刷新された」ニューモデルを発表する予定ですが、今回はそのティーザー画像第三弾として「曲がるボディパネル」を公開。
なお、12月2日に発表される車両はデザインビジョン・コンセプト」だと呼ばれており、よって市販モデルとは異なるデザインを持つと考えられるものの、ジャガー含むJLRのデザインを統括するジェリー・マクガバン氏は「市販車においてもデザインに妥協しない」ことでも知られ、よって(新世代のジャガーの市販車は)今回リリースされるデザインビジョン・コンセプトと近いスタイルにて実際に発売される可能性もありそうです。
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一体ジャガーに何が起きているのか
ジャガーで何が起こっているのか、いまだに完全には分かっていませんが、それでも一連のティーザー画像によって少しずつ動きが見えてきたように思われ、そして今現在判明しているのは「これからのジャガーは、今までのジャガーとは完全に異なる」ということで、それは先に公開された「リアウインドウのない」車体後部からも掴み取ることが可能です。
そしてこのティーザー画像では「まっすぐなライン」を見ることが可能であり、これは「走行しない、1台かぎりの」コンセプトカーであれば問題はないものの、実際に暑いところや寒いところで走行する市販車では、「それぞれ収縮率が異なる樹脂、異なる組成を持つ金属」とを使用して組み立てねばならず、これらをいかなる環境においても「隙間なくまっすぐに」保つことは非常に困難です。※サイバートラックの不均一なギャップがそれを証明している
02 Dec 2024 Miami.
— Jaguar (@Jaguar) November 20, 2024
Copy nothing.#Jaguar pic.twitter.com/NtLn7j1T7Y
確かにジャガーは「ゼロから再スタートを切る」「今までに見たことがないクルマになる」とはコメントしていたものの、この鋭いエッジはジャガーが約90年間作り続けてきた滑らかなデザインからの大きな逸脱でもあり、「まさか本当にこれを実現してくるとは」思っておらず大層驚かされたわけですが、今回さらに投下されたティーザー画像はまさにダメ押しの「曲がるボディパネル」。
これは「平面」を維持するために考案されたものだと思われ、平時はこういった感じでボディパネルとツライチになっていて、しかし必要な際には一番上の画像のように「パネルがしなって」ポップアップすることに。
Image:JAGUAR
実際のところ、このパネルは「しなる必要」はなく、パカっと飛び出せばそれで事足りるはずですが、「それでもしならせた」のはジェリー・マクガバン氏が「そうしたかった」からだと思われ、そしてこれを実現したということは「ジャガーが今後どこに向かっているのかを示す重要なヒント」だと捉えることが可能です。※この「しなる」ボディパネルはマクラーレン スピードテールにも採用されている
昔の偉い哲学者が「もっとも不要なものは、同時にもっとも必要なものである」と語ったのは有名な話ではあるものの、トヨタやフォルムスワーゲンであれば「不要」なこの構造こそが「今のジャガーに必要」なのかもしれませんね。
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参照:JAGUAR