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| 中国では「大きさ」がモノを言う |
現時点ではまだまだMAEXTRO S800の情報は限られているが
さて、現在中国ではシャオミが発売したEV「SU7」が大人気だと報じられますが、今回はファーウェイ(Huawei)が「超高級EV」を発表し世間を驚かせることに。
こういった例を見ても、中国におけるクルマの捉えられ方は「自動車」というよりも「テクノロジーを詰め込んだガジェット」という捉え方がなされているということがわかりますが、実はファーウェイがEVを発表するのはこれがはじめてではなく、HIMA(Harmony Intelligent Mobility Alliance)プロジェクトの名において、これまでにはBAIC(北京汽車)とは「ステラート」、チェリー(奇瑞汽車)との間で「ラクシード」、Serasとは「AITO」名義にてEVを展開していて、今回の「Maextro」はJACとのコラボレーションによる「HIMAプロジェクト第四弾」。
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Maextro S800はこんなクルマ
今回ファーウェイが発表した超高級EVは「Maextro S800」と命名されており、まず驚かされるのは「100万元~150万元」という車両価格。
これはつまり邦貨換算だと2100万円~3200万円というとんでもない価格であり、しかしファーウェイはこのS800でもってマイバッハやロールス・ロイス、ベントレーと戦うことを考えているもよう。
しかしながらファーウェイはこのS800について「高品質な素材と最先端技術を組み合わせ、競合他社の高級車と比べてかなり手頃な価格で豪華さを提供する」とコメントしているので、この価格であっても「割安感のある品質を持つ」ということなのだと思われます。
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そしてもうひとつびっくりなのがそのボディサイズ。
中国では「大きさ」がモノをいい、どんなものでも大きな製品(あるいは人)が好まれますが、ファーウェイCEOであるリチャード・ユー氏によれば「このS800は中国の路上を走るクルマの99.99%よりも大きい」。
実際のところS800は全長5,480ミリ、全幅2,000ミリ、全高1,536ミリ、ホイールベース3,370ミリというサイズを持ち、つまるところ、このS800よりも大きな「0.01%のクルマ」とはロールス・ロイス・ゴースト(S800よりも65ミリ長い)、そしてファントムEWB(502ミリ長い)ということに。
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Maextro S800のデザインは(独自要素も見られるものの)主に欧州の高級車からインスパイアを受けているように思われ、長く流れるようなボンネットと滑らかなクーペ風ラインは典型的な中国のラグジュアリーセダンといった雰囲気ですが、一方でホイールはロールス・ロイスにも似ており、クロームのバンパーインテークはベントレーからインスパイアを受けたもよう。
さらにバイトーンの外装や車体後部のプロファイルはマイバッハやBMW、ポルシェからの影響が見られます。
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なお、スプリットヘッドライトのベゼルには「ラメ」のような意匠が見られ、それはドアハンドルにも反復されているようですが、こういった「伝統工芸品な仕上がり」もこのS800の一つの特徴なのでしょうね。
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一方明らかになっていないのがS800のインテリアで(シートがちょっと紹介されているくらい)、しかしロールス・ロイス同様に「スターライト」ヘッドライナーを持つこと、4人乗りとすることでパーソナルスペースを最大化していることに言及されており、最新の技術、AI駆動のアシスタントシステム(これも中国では必須の装備である)やレベル3の自動運転機能などが搭載される予定です。
加えてパワートレーンの仕様についても現段階では公開されておらず、今後の発表を待つしかないものと思われます。
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