Image:Continental
| 現時点では「どれくらい」その数値が改善されるのかは明確に示されておらず、今後の発表を待ちたいところ |
まだまだタイヤには技術革新の余地がありそうだ
さて、コンチネンタルが最新のエコタイヤ「EcoContact 7」と「EcoContact 7 S」を発売しましたが、これはエコタイヤだけあって高い効率性が追求された製品で、そしてこれを実現するためにコンチネンタルのエンジニアたちが着目したのが「まさかのゴルフボール」。
さらに正確に言うならば、「ゴルフボールのディンプル」がそのアイデア元となっているわけですね。
コンチネンタル「EcoContact 7」と「EcoContact 7 S」はこんなタイヤ
御存知の通り、ゴルフボールの表面には無数のディンプル(くぼみ)があり、空気抵抗を低減しながら飛距離を伸ばす効果があるとされています。
コンチネンタルはこのアイデアをタイヤに応用し、「Aerodimples(エアロディンプル)」と呼ばれる小さなくぼみをサイドウォールやトレッドの端に配置しており、このディンプル構造によって、タイヤ後方の空気の乱流が抑えられ、より少ないエネルギーで転がることが可能になったというわけですね。※サイドウォール近くといえど、ディンプルが摩耗したらどうなるのかはちょっと心配
ただしコンチネンタルはエコ性能を高めるため、このエアロディンプルのみではなく、「Green Chili 3.0」と呼ばれる最新のゴムコンパウンドを採用していて、この素材は転がり抵抗を低減するよう配合されており、特に「エココンタクト 7 S」では、より高いグリップ力とウェット路面でのハンドリング性能を実現するよう調整されています。
また、タイヤ内部には「スマートエナジーケーシング(Smart Energy Casing)」技術が導入され、内部摩擦を軽減することでさらなるエネルギー効率向上が図られている、とも説明されています。
さらには独自のトレッドパターンを採用していて、これによって転がり抵抗の低減と、走行時のロードノイズの軽減を実現(−9デシベル)していることについてもアナウンス済み。
コンチネンタル「エココンタクト 7」と「エココンタクト 7 S」はEVに最適
このタイヤは特に電気自動車(EV)向けに設計されており、効率性を最重要視舌設計を持ちますが、もちろんガソリン車でも問題なく使用可能。
ヨーロッパでは、転がり抵抗で最高評価の「クラスA」、ウェット性能とロードノイズで「クラスB」の認定を受けており、その性能の高さが証明されているほか、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BYDといったメーカーの純正タイヤ(OEM)として承認されているといい、他社がどう対抗してくるかにも注目したいところですね。
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