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2月中旬の中国におけるテスラの販売は「屈辱の5位」。なんとシャオミは「1車種のみ」でテスラの4車種合計に近い売上を記録

Image:Xiaomi

| テスラは現在、ライバルに対して大きな競争力を発揮できていない |

さらにはドナルド・トランプとの蜜月ぶりによって中国市場を失いかねない

さて、2024年2月第二週の中国におけるEV販売動向が公開され、なんとテスラが5位に沈むという「今までにない」状況が発生しています(テスラは通常、1位もしくは2位がその定位置であった)。

しかもその伸び率も低く、下から追い上げるライバルたちに対しても大きなリードを築くことができていない、という様相も見られます。※モデルYが新型に切り替わるため、一時的にデリバリーが減少しているのだと推測される

「旧正月(春節)開け」により販売が大きく回復

なお、中国では例年1月末~2月初旬にかけて春節(旧正月)を迎えることになり、これによって多くの人が旅行や帰省を行うため、一般に「モノが売れない期間」だとされ、年間を通じてもこの時期には自動車販売が落ち込むことが多いもよう。

ただし春節が開けた後の「爆発力」もまた中国市場特有のもので、一部自動車メーカーが大きくその販売を(前週から)伸ばしています。※以下はその一例

  • Nio(蔚来):+70%
  • シャオミ(小米):+56%
  • テスラ(特斯拉):+21%
  • BYD(比亚迪):+62%

このほか注目すべきはシャオペン(Xpeng / 小鹏)で、8,100台の登録を記録し、テスラやシャオミだけでなく、Li Auto(理想汽車)さえも上回っており、これはエントリーモデル「Mona」シリーズの成功によるものとみられています(やはり中国でも他の国や地域同様、安価なモデルに注目が集まっているようだ)。

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2024年第二週の中国市場での「EV販売」はこうなっている

そこで今回公開された「中国市場での第二週」EV販売概要は以下の通りですが、シャオミは「1車種(SU7)しかない」にもかかわらずこれだけの販売を記録しており、今後”台風の目”となるのは間違いなさそうですね。

BYD(比亚迪):46,800台(前週比+61.9%)

  • 1月の販売台数:296,446台(前年同期比+47.5%)
  • 2024年累計販売台数:4,250,370台(前年比+41.1%)

ウーリン(Wuling/五菱):14,600台(前週比+44.6%)

  • コンパクトEV「宏光 Mini EV」などが人気

ジーリー(Geely/吉利):8,200台(前週比+43.9%)

  • 高級EVブランド「Zeekr」も好調

シャオペン(Xpeng/小鹏):8,100台(前週比+138.2%)

  • テスラやLi Autoを上回る販売台数を記録
  • エントリーモデル「Mona M03」が売上の約50%を占める
  • 1月の販売台数:30,350台(前年同期比+267.9%)

テスラ(特斯拉):7,500台(前週比+21.0%)

  • 1月の販売台数:不明

Li Auto(理想):7,500台(前週比+59.6%)

  • SUVモデルが好調

シャオミ(Xiaomi/小米):6,900台(前週比+56.8%)

  • SU7セダンが唯一のモデル
  • 1月の販売台数:20,000台以上

その他のEVメーカーの動向は以下の通り。

  • リープモーター(Leapmotor/零跑):5,200台(+92.6%)
  • ジーカー(Zeekr/極氪):3,600台(+50.0%)
  • アイト(Aito/問界):3,000台(+172.7%)
  • ラクシード(Luxeed/智己):2,900台(+81.3%)
  • ディーパル(Deepal/深藍):2,700台(+35.0%)
  • デンザ(Denza/騰勢):2,000台(+122.2%)
  • ニオNio/蔚来):1,900台(前週比+72.7%)

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参照:CarNewsChina

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