
Image:Astonmartin
| それぞれの指標で「微妙に」フェラーリ 12チリンドリを超えてきた |
さらにはアストンマーティンならでは「豪華さ」も
さて、アストンマーティンが予告通りに「ヴァンキッシュ・ヴォランテ」を発表。
835馬力を発生させるV12エンジンをフロントに積み、アストンマーティンによれば「世界最強・最速のフロントエンジンオープントップとして究極のドライビング体験を提供する」とのことですが、このヴァンキッシュ・ヴォランテは(同社が)ヴォランテの名称を使用し始めてから60周年という節目に登場した記念すべきモデルでもあります。
新型アストンマーティン・ヴァンキッシュ・ヴォランテはこんなクルマ
このヴァンキッシュ・ヴォランテはV12エンジンを搭載しており、それに組み合わせられるのは8速AT、そして駆動輪は後輪のみ。
-
-
アストンマーティン・ヴァンキッシュは「フェラーリと直接対抗できるスーパーカー」。フェラーリになろうとしたのではなく、フェラーリを打ち負かすために作られる【動画】
Image:Astonmartin | いまのアストンマーティンは「持てる資産」を最大限に活かし、的確に「やるべきこと」をやっている | そこに「無理な背伸び」「他社の模倣」は存在しない さて、アスト ...
続きを見る
「835馬力」という出力はフェラーリ 12チリンドリの830馬力を上回るもので、つまりこのクルマはフェラーリに対するアストンマーティンからの回答だとも受け取ることが可能です。※0-100km/h加速は3.4秒なので12チリンドリの2.9秒に劣るものの、最高速は12チリンドリ・スパイダーの340km/hに対して345km/h
これらを見るとアストンマーティンが「最強のフロントエンジンオープンモデル」と主張するのにも頷けますが、これを実現するためにシャシー剛性はベースとなるDBS 770アルティメットに比較して剛性が75%も向上しており、しかし補強にかかる重量増加は95kgのみにとどまります。※全体では110kg増えている
開閉式ルーフはクラシカルな外観を持つファブリック製(新しく開発されたKフォールド・る0府)、そしてこれは時速50km/hまでの速度においては開閉でき、オープンにかかるのは14秒、クローズに要するのは16秒、断熱性能はクーペに採用されるカーボンファイバー製ルーフと同等だと説明されています。
このほか、新型ヴァンキッシュ・ヴォランテにはF1由来の技術やデザインが導入され、ボンネット上の(放熱用の)サーモルーバー、カムテール、大型ヴェイングリルのほか、カーボンセラミックブレーキに21インチ鍛造ホイール、そしてカーボン製ボディパネル(ボンネット、ドア、ボディサイド)といったディティールも。
その一方でアストンマーティンらしいラグジュアリー性もいかんなく発揮され(アストンマーティンは”豪華さ”をひとつの排他性として掲げている)、「10.25インチサイズのセンターディスプレイ + デジタルメーターパネル、eSIM内蔵 / スマホ連携、15スピーカーBowers & Wilkinsオーディオ」といった装備がアナウンスされています。
アストンマーティンはすでにヴァンキッシュ・ヴォランテの注文を受け付けており、初回の納車は2025年第3四半期に予定されていますが、ただしアストンマーティンは大量生産を行う予定はなく、ヴァンキッシュファミリー全体の年間生産台数は1,000台未満になる見込みであることも明かされており、「そう簡単に注文できない」クルマなのかもしれませんね。
合わせて読みたい、アストンマーティン関連投稿
-
-
アストンマーティンはやはり「V12」を積極活用?ヴァンテージV12と思われるプロトタイプがニュルを周回、レーシングカーばりのルックスが与えられる
| アストンマーティンは「V12終了」方針を撤回、継続させる方針へ | 新型ヴァンテージGT12は「V12+MT」という黄金の組み合わせとなるか さて、アストンマーティンはV12エンジンを搭載する「ヴ ...
続きを見る
-
-
アストンマーティン「我々の顧客の中には”EV否定派”が存在します。ガソリンエンジンを廃止することで彼らを怒らせるのは得策ではありません」
| 結果的にアストンマーティンはEVへのシフトを当初の計画から最長で5年遅らせることに | そして「市場と顧客、バッテリー技術」のバランスを見ながら初のEVを投入するようだ アストンマーティンは電動化 ...
続きを見る
-
-
アストンマーティンが「ベントレーのCEO」を迎えた半年後、新戦略を次々発表。「ポルシェ911を参考にしたバリエーション強化」「MTの復活」
| ここまで具体的、かつ競争力のある戦略を発表したアストンマーティンCEOは存在しなかった | この独自性のあるプランに基づいた成長には期待したいところである さて、様々なカーメディアが報じている「ア ...
続きを見る
参照:Astonmartin