
| 苦戦のスタートから巻き返しなるか |
さて、ここ最近になってカモフラージュ用シートをまとったマクラーレン・アルトゥーラが数度にわたって目撃されることに。
参考までに、アルトゥーラは決して順風満帆なスタートを切ったとはいえず、2023年には(複数回にわたり)品質管理の追加措置を講じるために生産を一時停止し納車開始を遅らせています。
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マクラーレン・アルトゥーラが4度めの納車延期、4ヶ月遅れて9月から生産開始。理由は「品質確保のため」、最終テスト車が炎上する事例も
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これにはちょっとした理由があり、アルトゥーラの企画と開発を進めたのは前々CEOであるマイク・フルーイット氏なのですが、同氏の品質に対するプライオリティはさほど高くはなく、しかしその後にCEOを引き継いだマイケル・ライターズ氏はもともと技術畑出身ということもあって品質を重要視しており、そこで「前任者がないがしろにした品質を正すべく」納車を遅らせたわけですね。※マイケル・ライターズ氏はアルトゥーラをして「未成熟なまま市場へと送り出してしまった」と述べている
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マクラーレン新CEOに前フェラーリ重役、そしてポルシェに在籍したマイケル・ライターズ氏が就任。プロサングエ、カイエンの開発経験を買って「マクラーレンもSUVを」?
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謎のアルトゥーラに装着されるリアウィングとフロントフード
その後マクラーレンのCEOは「再三の」交代となって現在にいたるわけですが、新CEOのもと進められているのがこの「新しいアルトゥーラ計画」ということになりそうで(ただ、時系列を考慮すると、前CEO時代から計画があったのだとも考えられる)、今回YouTubeへと公開された動画にはカモフラージュを施された2台のアルトゥーラが映っており、マクラーレンがこのプラグインハイブリッド・スーパーカーにいくつかの改良を施す準備を進めていることがわかります。
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【わずか3年でCEO交代】マクラーレン、アブダビ系への売却直後にCEOが辞任。SUVやEVの未来は?
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最初に登場する1台は、一見すると現行モデルと同じように見えるものの、カメラの前を通り過ぎる際にはプラスチック製の透明なリアダックテールウィングが日光を浴びて輝いており、これが唯一確認できる違いではあるものの、マクラーレンが「ロングテール」モデルを開発している可能性を示唆しています。※マクラーレンはこれまで、アルトゥーラより下のモデルを追加する予定はないと公言しているので、廉価版という線はない
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マクラーレン「アルトゥーラの下、つまりかつての570Sのようなエントリースーパーカーの計画はありません」。その理由は「利益」よりも「パフォーマンス」にあるようだ
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もう1台のカモフラージュ車両は、未完成のように見えるフロントフードベントが特徴的で、フロントトランクがあるべき部分のフードが一部欠けていて、もしかすると「Sダクト」のようなものをテストしているのかもしれません。
なお、この車両のリアウィンドウにも追加のカモフラージュが施されているようではありますが、動画ではマクラーレンが何を隠そうとしていたのかはわからずじまい。
パワートレインの改良も視野に?
マクラーレンが新しいアルトゥーラのバリエーションを準備しているのか、それとも現行モデルにいくつかの小規模な改良を加えているだけなのかは動画からは判別できず、しかし、いずれにせよ(フェラーリ296GTB、ランボルギーニ・テメラリオへの対抗上)パワートレインのアップデートが行われる可能性は十分に考えられ、「事実が明らかになる」のを待ちたいところではありますね。
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