
| R36 GT-Rに「内燃機関」は叶わぬ夢? |
現在の流れを考慮するに、新型GT-Rは「電動」となる可能性が非常に高い
既報の通り、2025年8月26日、最後のR35型日産GT-Rが生産ラインを後にしましたが、これによって2007年のデビュー以来、18年にわたり生産され続けてきたR35世代のGT-Rがついにその歴史に幕を下ろすことに。
累計生産台数は約48,000台にのぼり、そのラストを飾ったのは、日本の顧客に納車されるプレミアムエディション T-spec「ミッドナイトパープル」であることもアナウンスされています。
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「ミスターGT-R」も立ち会った最後の日
この節目に立ち会ったのは、“ゴッドファーザー・オブ・GT-R”として知られる田村宏志氏。
2001年の初期コンセプト段階からR35開発に携わり、GT-Rに欠かせない存在となった人物ですが、田村氏はこの節目について次のように語っています。
「GT-Rは日産DNAの象徴です。このクルマは、エキサイティングなクルマづくりへの情熱と、極限のパフォーマンスへのこだわりを体現しています。」
Image:NISSAN
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R36 GT-Rへの期待
次期GT-R(R36)について具体的な発表はまだありませんが、同氏はインタビューにてこうコメント。
「私たちのスタート地点、そしてゴールは常にお客様の笑顔と真のドライビングプレジャーです。次のGT-Rを待つファンの皆様には、どうか辛抱強く待っていただきたい。」
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日産「次期GT-Rのためのプロジェクトが存在し、実際にそこで働く人がいます」。しかしこの状況で日産はGT-Rに多くのリソースを割くことはできないであろう
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さらに田村氏は個人的な願望として、次期モデルにも「エンジン音」が残ることを望んでいることを強調し、電動化が進む中においても、GT-Rらしい官能性を失わないクルマを求めているようですね。
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一方で日産の新CEO、イヴァン・エスピノーザ氏は「GT-Rは永遠に消えるわけではない。いつの日か必ず復活する」と明言し、ファンの期待をつないでいる状況ではありますが、現時点では「具体的な」新型GT-Rに関する情報は提示されておらず、ぼくらがR36 GT-Rを目にするのはずいぶん先のことになりそうです。※願わくば「スカイライン」の名をGT-Rに対して復活させてほしいものである
R35 GT-Rが残した革新
R35型GT-Rは従来の直6からV6ツインターボへとパワーユニットを大きく転換。
これによりフロントミッドシップレイアウトを実現し、重量配分を最適化したうえ、ハンドル位置を「左」へと容易に設定することが可能となって世界的な展開を行っています。
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さらには6速デュアルクラッチトランスミッションを採用するなど(発売時点においては)時代を先取りした技術を導入し、4輪トルクベクタリング、当時としては非常に大きなサイズ(外径)を持つタイヤの導入によって圧倒的なパフォーマンスを実現し、R32 GT-R同様に「それまでの常識を覆してしまった」スポーツカーとして世界中に衝撃を与えることに(もっとも直接的な影響を受けたのはポルシェであった)。
なお、「マニュアル・トランスミッションを廃止した」ことにつき、田村氏は当時を振り返って「2000年代初頭、イタリアのスーパーカーが次々と自動変速化されていく中で、GT-Rも新しい時代に対応すべきだと確信した」と語っています。
Image:NISSAN
さらに彼は開発のためにニュルブルクリンクへ100回以上足を運び、合計500日間を過ごしたとも明かしていますが、GT-Rの真価がサーキットで鍛え上げられたことがよく分かり、当時「常識外れ」とまれ言われたニュルブルクリンクのラップタイムを記録したことにも頷けますね(あまりの速さにフェイクが疑われ、様々な検証がなされたが、事実は明確になっていない)。
R36 GT-Rはどうなる?
そこで気になるのが時期GT-Rつまり「R36 GT-R」。
上述の通り、現時点ではなんら確たる情報はなく、しかし数年前には「ファンや既存GT-Rに対しヒアリングを開始した」とされ、ここでは電動化に対して否定的な意見が大半であったという報道も。
Image:NISSAN
しかしその後には田村氏が「会社(日産)が動かないのでどうしようもない」とコメントし、一方でデザイナーからは「時期GT-Rはレンガのような独自性のあるルックスを持つ(いわゆるスーパーカールックではない)クルマになる」という発言がなされ、後に発表されたのがそれを実際に示すかのような「ハイパーフォースコンセプト」。
Image:NISSAN
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そして現在の日産はソリッドステートバッテリーの実用化に向けて注力しており、そしてこの「技術力」を示すこと、R32 GT-RやR35 GT-Rがそうしたように、「新しい技術をもって、それまでの常識を覆す」ことをGT-Rの一つの使命とするならば、それはやはり既存技術の焼き直しやリバイバル、あるいはオマージュではなく、「まったく新しいコンセプトを持ち、それまでの常識をひっくりかえしてしまうほどの圧倒的なパフォーマンスを誇る電動ハイパーカーとしての登場」になるのかもしれませんね。
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まとめ
- R35 GT-Rは18年で約48,000台を生産し、2025年に生産終了
- 最終モデルは日本の顧客へと納車されるT-spec「ミッドナイトパープル」
- “ミスターGT-R”、田村宏志氏は次期R36にもエンジン音を残したいと語る
- 日産CEOは「GT-Rは必ず復活する」と宣言
- しかし現時点では新型GT-Rに関する具体的な話はない
GT-Rは再びぼくらの前に姿を現すのか?その答えが出る日まで、R35は伝説として語り継がれることになりそうです。
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参照:CARBUZZ